尖閣諸島の領有権問題


はじめに

決断を迫られる尖閣諸島の領有権問題


《外務省の見解》
 1972年3月8日、我が国政府は「日本外務省の尖閣諸島の領有権問題についての基本見
解」を発表し、尖閣列島の領有権が我が国あることを明らかにしております。

 尖閣諸島は、明治十八年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない、単
にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、明治二十八年一
月十四日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入することとしたものであ
る。
 同諸島爾来歴史的に一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しており、明治二十八年五月発効の
下関条約第二条にもとづきわが国が清国より割譲を受けた台湾および彭湖諸島には含まれていない。
 したがって、サン・フランシスコ平和条約においても、尖閣諸島は、同条約第二条にもとづきわが国が放棄した
領土のうちには含まれず、第三条にもとづき南西諸島の一部としてアメリカ合衆国の施政下に置かれ、昨年六月
十七日署名の琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(沖縄返還協定)によりわ
が国に施政権が返還された地域の中に含まれている。以上の事実は、わが国の領土としての尖閣諸島の地位
を何よりも明瞭に示すものである。
 なお、中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは、サン・フランシスコ平和条約第三条にもとづき
米国の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し、従来何等異議を唱えなかったことからも明
らかであり、中華人民共和国政府の場合も台湾当局の場合も一九七〇年後半東シナ海大陸棚の石油開発の動
きが表面化するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題とするに至ったものである。
 また、従来中華民国政府および中華人民共和国政府がいわゆる歴史的、地理的ないし地質的根拠等として挙
げている諸点はいずれも尖閣諸島に対する中国の領有権の主張を裏付けるに足る国際法上有効な論拠とはい
えない。

 また、外務省情報文化局からは、「尖閣諸島について」(1972年5月)が出されております。
併し、尖閣諸島を巡る領土問題が発生して30余年が経過しながら、未だに何も解決しており
ません。否、逆に非常に危険な状況に陥っております。

《無為は状況を悪化させるだけ、次に来るものは・・・》
 政府は「日中間に領土問題は存在しない」と言っておりますが、そんな理屈が通用するのは
国内だけで、世界はそう思っていないし、中国も台湾も領有権主張を存在しないと認めた事は
これっぽっちもありません。逆に国民にどんどん自分たちのものだと宣伝してきました。外務省
は30数年、そう発言するだけで、何も状況が改善していない(改善する筈もなく、逆に悪化して
いる)のに、何も改めようとしません。言葉だけが意思を伝える方法ではありません。言葉が伝
わらないなら他の方法があります。我が国の領土を自分のものだと言い張る国にODAを出し
続ける馬鹿な国が他にあるでしょうか。政府と民間あわせてどれ位の技術援助をしているでし
ょうか。そういう時に限って出るのが政経分離ですが、それは何もしないことの言い訳です。中
国政府が政経分離していますか。沖縄にいる航空自衛隊の戦闘機はF4ファントムです。これ
は30年前のものではないですか。これで政府の姿勢を疑わない方がどうかしている。中国か
らすれば日本の尖閣諸島領有の意思など希薄以外の何物でもない。政府・外務省のこういっ
た30余年の怠慢の結果により、日中・日台の国民間に疑いと怒りを生じさせ、それは更に高
まり、爆発の危険性すら感じさせています。

《常に画策し努力した中国政府と何もしない日本政府》
 中国は、ケ小平が「尖閣諸島の解決は知恵ある次の世代に」と言って問題先延ばしを図り、
日本に何もさせない様に手を打ち、日本がまんまと何もしなかった30余年の間に、東シナ海を
我が庭とする為に耐えずあらゆる手を打ち努力し続けてきたのです。その中に尖閣諸島の問
題もありました。彼らの画策はその存在感の増大と共に確実に成果をあげ、もはやアジア諸
国の中では日本支持は危うくなり、少数派に陥っている可能性があります。当然、尖閣諸島の
問題で日本を支持する国がどれだけあるか、甚だ疑わしいのです。世の中は正しいことだけ
が通用するのではありません。国家は自国が不利な立場に置かれるなら、必ずしも正しいから
と支持する訳ではありません。そしてそれは、誰にも責められない。ある意味で当然なのです。
ですから、正しい状況であっても常に努力しなければならないのです。自らの努力がなければ
人は認めません。日本は政府も外務省も努力をしなかった。中国は30余年絶えず努力(画策
とも言いますが)をしてきた。尖閣を巡る国際情勢はいずれ日本と中国の立場は逆転します。
その違いは努力したものと何もしない者との差です。政府は今までの尖閣諸島政策は直ちに
改めるべきです。今日この状況に至っては、一日も早い有効な対策をとらないと、日中間に危
険な紛争を招くことになりかねません。紛争に至った場合、日本を支持するのはアメリカだけと
いう哀れな結果になりかねません(それすら疑問なのですが・・)。

《理由もなく中国を恐れる外務省》
 「外務省は何故にあれほど中国政府を恐れているのか?」というのは日本国民の誰もが思う
疑問です。そこから、「外務省は日本国民に知らせない重大な秘密の約束を中国政府と交わ
しているのではないか?」と、そんな疑問すら生じさせているのです。何故に外務省はこれほど
中国政府を異常なまでに恐れ、時にはまるで中国が宗主国で我が国が属国であるかのように
思わせる呆れた「友好第一」という名の「事なかれ主義」、「迎合主義」をとっているのでしょう。
国民の間には中国との間で何か事がある度に、外務省無用論が出ています。これではいけな
い。これでは両国の互敬平等の友好関係の樹立は不可能です。

《堂々と尖閣諸島の領有国として行動すべし》
 日本政府は、独立国家として正々堂々と、世界と中国・台湾に対し、「尖閣諸島は我が国の
領土である」という意志と行動を示すべきです。それはこの世界の中で生きる者の務めです。
「尖閣諸島は日本の領土」、「両国間に領土問題は存在しない」と発言するだけでは駄目なの
です。世界では、何の根拠もない国ですら領有権を主張するのです。現に韓国は東シナ海に
石油が埋蔵されている可能性があると発表されたら、尖閣諸島に対する領有権を一時期主張
していました。言葉だけでは、日本の尖閣諸島領有の主張は、世界では通用しません。国際
法上日本の尖閣諸島領有の根拠は明確に存在しているのですから、大事なことは、周辺国と
の間にもめ事がある度に、はっきりとその領有の事実と意思と根拠を世界に伝え、国際法が
認める具体的領有の事実を確実に積み重ねて後戻りが許されぬ状況を作り出すこと、中国や
台湾に対し、領有国としての厳格な対処をすることが領有権を確定させる基本です。

《隣国関係は仲良くだけではいけない》
 昨年不法上陸した中国人の強制送還などは、強制送還と言いながら、現実は中国に屈した
もので、主権を意図的に侵害した者に対する独立国家の対応ではありません。特に隣人との
付き合いで、あの様な事なかれ主義を執ったということは、逆に、今後も土足で踏み込まれる
機会を自ら作ったということです。隣人間の交際であるからこそ、「仲良く」だけではいけないの
です。隣人と雖も無礼は許さぬという威厳がないと、互恵平等の付き合いはできません。更に
日本の外交には第三者たる外国がどう思うかについて配慮がありません。第三者の外国政府
が我が国のこの対応を見れば、「日本は中国に対し自国の主権を侵害されても断固たる対応
を取る意思も能力もない。これでは日本を支持する訳にはいかぬ。そんな不熱心な国を支持
して中国に睨まれるのはごめんこうむる」と思って当然です。事なかれ主義の政府・外務省の
対応が、我が国の尖閣諸島領有に対する中国・台湾の介入を許し、他国の支持を日本からど
んどん離れさせ、我が国の立場を危うくしているのです。

《危険な尖閣諸島の政府独占》
 そういう意味で、昨年初めに明らかになった政府の尖閣諸島の全ての民有地借り上げは、
尖閣諸島の政府独占であり、我が国にとって非常に危険な状況をもたらしています。それでは
問題は何も解決しません。国連海洋法条約第121条「島の制度」3項に、「人間の居住又は
独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない」
とあるのですが、先に中国はこの条項を根拠に沖の鳥島を岩であると断定し、日本の設定して
いる経済水域を無効だと拒否しました。これは世界から見れば中国の主張が正しい。私が政
府の努力が足りない、政府は怠慢だ、自分勝手な思い込みの対応は危険であるというのはこ
ういうことです。このことに対し、石原東京都知事は以前に、「沖の鳥島に灯台を作る」と発言し
ましたが、それを政府が積極的に支持するか、政府自ら灯台を作り、これを海図に載せ、広く
国内と世界の人々に利用してもらっておれば、我が国は「独自の経済的生活を維持」している
という主張を為し得、中国の主張を「言いがかりである」突っぱねることが出来たのです。

《何もしない外務省》
 そうしておれば、世界は日本が沖の鳥島を中心に排他的経済水域を設定することに何の疑
問も持たなかったし、日本の主張を支持することができたのです。ところが、今回の沖ノ鳥島
問題では、事実は中国の主張の通りであった。我が国政府の怠慢です。コンクリートで周囲を
固め鳥島を守る等の努力していたという反論は、それこそ独りよがりの、国際法というものを
忘れた対策であったのです。こんなことでは、世界は日本の主張に疑問を持たざるを得ませ
ん。そうなれば、世界の国々は尖閣領有の根拠に対する日本政府の主張にも疑問を持たざる
を得ません。「これほど長期に渡って領有権問題が問われており、居住可能な魚釣島がある
のに、しかも周囲は有望な漁場であるのに、日本は何故に国民を居住させ、経済活動を行っ
ていないのか? 日本の主張にはどこか問題点があるのではないか? もし主張が正しかっ
たとしても、そんなに不熱心な日本を支持することには疑問がある。相手は中国である。自国
の立場を悪くし、国民にも言い訳できない支持は出来ない」という考えが生まれても何の不思
議でもありませんん。否、既にそういう国が現れています。中国の覇権主義を懸念し、日本を
支持したいと考えていても、日本が行動しないから支持できない、そんな状況を日本政府自ら
が作っているのです。こんな対中姿勢では、ただでさえ、中国の圧倒的存在感の前に、日本支
持表明を恐れる諸国に、わざわざ逃げ道を与えているようなものです。

《政府と外務省の思い上がりと油断》
 政府と外務省は、日本国民に対しては、そこまで傲慢かというくらいに自分たちのやることに
嘴を挟むことを許しません。尖閣諸島の地籍のある石垣市の仲間市議会議員の求める調査
上陸すら許さないのです。それどころか、却って海上保安庁などを使って、徹底した妨害をや
っている。こういう国民への不遜な態度が、国外に対する油断を生じているのです。なーに外
務省のやっていることなど、一歩世界の立場から見たら、危うくて見ていられないのであって、
「井の中の蛙」とは彼らのことである。尖閣諸島の領有権問題で政府のやっていることを信じて
いたら、中国の世界に於ける存在の拡大と共に、中国の主張に世界が動かされ、日本以外の
国では、尖閣諸島がいつの間にか中国領になっていたという事態に陥っしまうことなど十分に
あり得ることです。

《管理能力のない政府》
 尖閣諸島には絶滅危機種に指定されている動植物(参考:尖閣の自然)がいますが、その減
少の要因:として上げられているのが盗掘やヤギによる食害なのです。真面目な国民には強い
が、泥棒と中国には弱いという、笑えない図式です。しかも管理すら行っていない。日本政府の
対応は間違っています。政府は国民を尖閣諸島から切り離しているだけで、尖閣諸島の本当
の経営をやっていません。

《解決策は尖閣諸島の民間解放から》
 尖閣諸島の領有権問題を解決する方法は、直ちに尖閣諸島の政府独占を排除し、尖閣諸
島を広く民間に開放し、これを日本経済に組み入れることです。大至急にです。これが最も優
先されるべきことです。国際法の認める領有の意思と実体は、国民が現に居住し、生活を営
み、その国の経済に組み入れられていることに勝るものはありません。尖閣諸島を民間に開
発させる行動は既に遅きに失していますが、中国が尖閣諸島に対する支配意思を明確に示し
ている以上、尖閣諸島の領有国家として当然なさねばならぬ行為であり、しなければその領有
意思と根拠を世界から疑われます。その当然の行為をなした上で、国民の経済生活と身体と
財産が中国・台湾により脅かされたならば、その時に直ちに、広く世界に彼の非を唱え、堂々
と国民の生命と財産を護るために自衛隊を駐屯させればよいのです。中国政府と台湾政府が
尖閣諸島の領有意思を明らかにし、尖閣諸島に向かう国民の取り締まりをなさない現状では、
その為の準備は公然と堂々と当然なされてしかるべきです。事が起きないのを頼むのではな
く、事が起きたら直ちに確信をもって的確な対応ができる為の備えを為すことが、独立国のな
すべき対応であります。こせこせとした今の政府の態度は、国内的にも、国際的にも良くありま
せん。

《日本国民の胸に芽生えた中国に対する疑惑と怒り》
 領土問題は国家間の微妙な問題であり、いかなる国民も感情的になりやすく、一歩間違えれ
ば武力を伴う争いとなります。それは歴史に例を見るまでもないことで、尖閣諸島を巡る領有
権問題は、「尖閣諸島は日本の領土だ」、「日中間に領土問題は存在しない」と言うだけで解決
できる様な小さな問題ではありません。また、中国はその政府も国民も、事なかれ主義の「友
好第一」で我が国の立場を理解する様な国ではありません。彼らの長い歴史を見れば、中華
思想と言われる様に、彼らは根本的に覇権主義の国です。戦後日本の常識である「善意は通
じる」とか「思いやりが大切」とかは、中国に関する限り間違いです。今の我が国政府の事なか
れ主義では、日台・日中相互の国民間の疑念と怒りを止めることは出来ません。現に我が国
の事なかれ主義により、30年という時間が経過した結果、台湾や中国の民衆は尖閣諸島を
自国領と思い込み、今日の事態を招いているのです。日本国民は戦前のこともあり、中国と仲
良くしなくてはいけないと考えています。また日本人の性格上争いを好みません。ですが、今回
は、中国の反日運動を見て、日本国民の心に、深く広く中国と中国国民に対する疑念と怒りが
芽生えています。この日本国民の中国に対する疑念と怒りは、戦後初めての経験であります。
日本政府も中国政府も、怒るのはいつも中国政府と中国国民だけではないことを忘れるべき
ではありません。このままでは、今後の日中関係は不信と猜疑の時代となります。その原因は
中国政府と中国国民の過った対日政策と認識にあります。それを醸成した原因の一つは外務
省の事なかれ主義の対中姿勢にあるのです。

《外務省の間違いの背景にあるのは戦後体制》
 併しそういう属国の如き外務省の姿勢は、日本の戦後体制そのものから来るもので、外務
省のみに責任を押しつける訳にはいきません。日本国憲法の前文には、「平和を愛する諸国
民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあります。憲法が
その前文で高らかに、我が国の安全と独立を、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し
て」保持すると明記しているのです。それに照らせば、外務省の姿勢は間違いであるとのみは
言えないのです。併し、それは世界の常識から見れば非常識そのものです。誇るべきものでも
何でもなく、無知とも、愚とも言うべきものです。単純すぎて人間を知らない、人類と世界を知ら
ない独りよがりの独善に過ぎません。この前文は人間として国家として間違っています。

《国の数だけある平和・存在しない諸国民の公正と信義》
 「平和を愛する諸国民」の「平和」とは、自国中心の平和であって、そこには諸国民の数だけ
「平和」があり、「公正」も「信義」も、自国中心の「公正」であり、「信義」です。世界には国家の
数だけ「公正」があり、「信義」があるのです。そしてそれが人間として国家として当然の行為な
のです。従って、国家間の利権の交錯するぎりぎりのところでは、況や国民のプライドの存する
ところでは、誰もが納得する「平和」や「公正」、「信義」など存在しないのが世界の現実です。こ
の前文を素晴らしいと賛美する人は沢山います。ですが、この前文をよく読んで下さい。この前
文を書いた人の心を感じて下さい。文章でも文字でもなく、そこに込められた意図を自分の心
で感じて下さい。そうすると、「日本は野蛮国であるから、自分で判断してはならない。自分以
外の文明国(つまり連合国)の言うことを信じて生きなさい」という声が聞こえて来ませんか。こ
んな恥ずかしい憲法がありますか。私達日本人は他人に教えられなくては世界の平和も自国
の安全と独立も考えられないほど無知無能な国民ですか。この前文は正にアメリカ軍を筆頭と
する連合国への詫び状であります。そんな憲法を未だに有している非常識さ、況や世界に誇る
平和憲法と誇る無知さは、人間として余りにも哀れ過ぎます。戦後60年という時間が経過した
のに、日本は未だに自分の歴史を持つことを許されていません。その原因はこの前文です。
日本はこの前文により人間としての独立心と気概を捨てさせられているのです。「平和を愛す
る諸国民の公正と信義に信頼して」保持しようとする限り、我が国は諸国の平和に貢献する属
国とならざるを得ません。それは世界平和と世界秩序の主体的意思を失い、自らの意思によ
る生存を放棄することです。そのことが尖閣諸島問題を解決できない根本原因であります。

《米国は「平和を愛する諸国民の公正と信義」を信じているか》
 (普遍的な)「平和を愛する諸国民の公正と信義」は存在しない、人類と世界の現実と真実を
直視し、世界平和に対する自らの意思と価値観を確立し、自らの判断で平和と秩序を創造す
べきである、というのが私の考えです。それが間違いだと言うならば、イスラエルとパレスチナ
の間に公正と信義が存在していると思われますか? 存在していないのは何故ですか? イラ
クではどうですか? 南ベトナムではどうでしたか? 米国はイラクや北ベトナムの公正と信義
を依頼しましたか? それは何故ですか? その理由は正当なものですか、それとも間違いで
すか? この憲法を作成した米国自身が、世界の国々の公正と信義に信頼し、アメリカとアメ
リカ国民の安全と生存を保持しようとしていません。それは何故ですか? 自分が信じていな
いこと、出来ないことを何故に我が国に高らかに宣言させたのですか? この憲法には明らか
な嘘と隠された意図が潜んでいます。

《反戦平和の嘘、彼らは「平和を愛する諸国民の公正と信義」を信じていない》
 そして、この米国製憲法を守ろうと言う人間ほど、アメリカの不正と不義を批判し、不信感を
露わにする者はいません。彼らは決してアメリカとアメリカの「公正と信義」に信頼して日本の
安全と生存を保持しようとなどと考えていないのです。にも関わらず、彼らは米国が作成したこ
の憲法を世界に誇る平和憲法であると言っています。ここにも嘘があります。尖閣問題に日本
が対処できない真の原因は、こういった嘘で固められた戦後体制そのものにあるのです。

《尖閣諸島を守るものは!》
 尖閣諸島を守る根本のものは二つあると思います。一つは日本国民が自分たちが生きてい
る日本に誇りを持つことです。もう一つは、世界の現実を冷徹に見通し、真の平等世界を実現
し、そこに世界の真の平和と我が国の生存を図る見識と行動力を持つことです。誇りがなけれ
ば全てが始まりません。愛がなければ何も創造できません。戦略がなければ生きる術がありま
せん。自分だけの希望的観測、況や虚構の世界観に基づいたのでは、幾ら口で平和と言って
も、現実の平和は創造実現できません。というより、世界の中で祖国に誇りを持たず、独立を
守ることを嫌忌する奇形国家の存在は、却って世界に不安定要因をばらまくものです。

《外務省の事なかれ主義は尖閣諸島を売り渡すもの》
 私達は世界のいずれの国家も国民も、自国中心の正義と利益のみを基本にして動いておる
ことから目をそらしてはいけないのです。中でも中国に対する判断を過ってはなりません。歴史
を顧みる時、中国は誠意を貫くような国ではありません。彼らは、アジアにおいて覇権を握り、
世界でアメリカと対等な位置を築くことで、自国の生存と発展を図ろうとしているのです。つまり
アジアの覇権者になることで自国の安全と発展とを掴み取ろうとしているのです。「自国の安全
と発展」、それが彼らの「平和」です。彼らの国家戦略はその達成の為にあります。我が国の
存在を無視した様な、尖閣諸島近海でのガス田開発、資源調査、潜水艦の領海侵犯、沖の鳥
島は岩で日本は排他的経済水域を有しないとの発言、これらの奥にあるものを考えれば、彼
らの意図は隠そうとしても隠せるものではありません。彼らは自国の保持のためには、我が国
の利権を排除し、或いは国際的権威を失墜させる政策をとることに何も躊躇しません。という
より、そのことで世界にアジアを代表するのは自分であると積極的な主張しているのです。今
回の反日運動もそこから出ているものです。あれは自然に発生したものなどではないです。中
国政府が国連における日本の常任理事国入りを阻止するために企画し、収拾したものです。
私はそういう中国の戦略を、我が国の生存に対する脅威であり、アジアと世界の安定と平和に
脅威であると考えます。日本の安全と平和に対する無知と中国に対する根拠のない信頼は危
険です。尖閣諸島の問題はそういう世界と中国とに対する正確な認識がなければ、何も解決
できないと明言する者です。日本政府の安易な平和主義、「事なかれ主義」は、中国に尖閣諸
島を併呑するスキを自ら与え、紛争を自ら招くものであると警告しているのです。


《尖閣諸島は日本のものと発言した台湾の李登輝前総統》
 台湾の李登輝前総統は平成14年に、「釣魚台(尖閣諸島)は歴史的にみても、国際法の観
点からみても日本の領土に間違いない」と発言し、「本来、尖閣諸島は琉球の領土であり、戦
後アメリカによる委託統治の後、沖縄が日本に復帰したことにより日本の領土となった。蒋介
石総統時代に、台湾が領有権を失ったという事実はない」と述べています。(平成14年十月二
十八日の琉球新報、詳しくは当ホームページの中の「尖閣諸島は日本領土」 李登輝前台湾
総統に掲載しています)。この時、我が国政府は、直ちに行動を起こし、尖閣諸島の領有権
が我が国にあることを明確に世界にに向けて発信し、台湾・支那にそのことを伝えるべきでは
なかったでしょうか。併し、外務省は何も発言しなかった。

《必用な日本国民の覚悟》
 尖閣諸島を巡る領有権問題を、戦争ではなく、平和裡に解決するには、我が国がきちんと尖
閣諸島を領有する意志と根拠を世界に向けて発信して、これを犯すものには断固たる対応を
とることが欠かせません。中国は日本が何を言おうとガス田開発を実行しました。尖閣諸島を
領有する我が国が何故にこれをとめることが出来なかったのでしょう。加えて、阻止できなかっ
たなら何故直ちに直ぐ隣にガス田を開発し、尖閣諸島が我が国の領土であると中国に抗議
し、世界にアピールしなかったのですか(踏み越える中国船)。それが出来ないのは何故です
か? 政府に祖国を守る断固たる意思がないからです。国民にその決意がないからです。平
和裡に尖閣諸島の問題を解決するには、国民の大変な覚悟が必用なのです。今の状況で、こ
の問題を解決するものは「思いやり」でも「優しさ」でも「信じる」ことでもありません。
 竹島はどうなっていますか? 竹島問題は日本の無策、事なかれ主義の結果です。拉致事
件はどうでしたか? 政府の事なかれ主義により国民の生命が脅かされているにもかかわら
ず、政府も役人も原状回復をする意思も策略もない。未だに誰も責任をとらない。こんな馬鹿
げた国は世界のどこにもありません。私たちはそういう政府と外務省を抱えているのです。警
察が拉致を認めているというのに、政府は未だに明確な対応をしない。外務省は国民同胞の
命より、国交正常化が大事だとして、拉致被害者の家族に必要以上の声を出すなと言ってき
ました。何という非情な言葉でしょう。他国に家族を拉致され、助ける手段がなく、外務省に助
けを求めた人間にこんなことがどうして言えるのですか。他国から国民の声明と安全を守るの
は外務省の仕事ではありませんか。政府の仕事ではありませんか。こんな政府の言動をその
まま追認していたのでは、日本国を守る事は出来ません。このままでは両国民の猜疑心と不
信は高まるばかりで、いつか火がつき、日中間の紛争に発展することは余りに明らかです。日
本国の領土は政府だけのものではありません。我々国民のものであります。我々国民には祖
国を守る義務と責任があると同時に、守る権利もあるのです。

《武力を使用しないとは言わぬ中国》
 中国政府は、1971年の12月30日に、釣魚島(尖閣列島)に関する中国外交部声明」を
発表しました。そこにこう書かれています。
中国人民はかならず台湾を解放する! 中国人民はかならず釣魚島など台湾に付属する島
嶼をも回復する!
 この様にはっきりと魚釣島を取り返すと明確に書いております。 どこにも、武力は用いない、
国民の血は流さないとは書いておりません。しかもこれを未だに撤回致しておりません。世界
では、自分達の領土を他国が占領したら、武力を含む全ての手段でこれを奪還するというの
が当然の考えです。

《独りよがりの日本の平和論》
 日本政府と日本国民が、いくら平和憲法がある言っても、いくら平和憲法に則り尖閣諸島の
領有権問題解決の為に武力は用いない、国民の血は流さないと宣言したところで、それは日
本側が一方的に言っているだけのことで、彼らからすれば何の意味もない。それどころか、台
湾や中国から見れば、安心して幾らでも日本を政治的に攻撃できるのです。彼らは私達日本
人とは異なる価値観を持っているのです。日本が、「尖閣諸島の領有権問題解決の為に武力
は用いない、国民の血は流さない」と宣言すればするだけ、それは、「やっぱり日本は後ろめ
たいのだ。かすめ取った(彼らはそういう言葉を用いて我が国を卑しめています)土地だから、
国民の血を流すことなどできないのだ」と思われるのがおちです。彼らには日本国憲法に何が
書いてあるかなど一切関ないのです。「尖閣諸島は我々のものだ。それは取り返さなければな
らない」ということがあるだけです。

《我が国の断固たる対応が紛争を防ぐ》
 尖閣諸島の領有問題を巡り、戦争になることを未然に封じるためには、我が国の尖閣諸島
領有が国際法上なんら問題がないことを世界にきちんと発信し、領有国としての態度を示し、
些かなりともスキを与えないことです。民間開発を進め、尖閣を日本経済に組み込み、世界の
国々に台湾・中国が反論できぬ実態を一日も早く確立することです。そして、自国の領土は国
民の血を流しても断固守るという政府と国民の意志を確立することです。中国の国際法無視
の態度は世界を混乱に導くものだと世界の国々に、特にアジアの国々に訴えることです。その
方針が確立され、何度でも何度でも繰り返し行ったならば、台湾も中国も我が国の尖閣諸島
の領有に異を唱えたりしません。異を唱えても戦争にはなることはありません。今回の反日運
動で分かったように、彼らは「言って分かる」人間ではないということです。また13億の人間全
てが言葉で完全に納得するなどと考えること自体が間違いです。そんなことは絶対にありませ
ん。お互いにギリギリの主張をしているのです。隙を見せてはならないのです。30年前でなく、
現在の段階となれば、「日本には隙がない。諦めるしかない」と観念させる以外に方策はあり
ません。それで初めて中国政府も国民を説得できるのです。これ以上やったら中国の立場が
危うくなると覚悟させることです。

《真の平和は平等世界実現以外にない》
 中国に対しては、「日本と共にアジアの復興に貢献し、真の平等世界を実現することで中国
の安全と平和と発展を図る以外に道はない」とはっきりと要求すべきです。尖閣諸島も日本の
領有権を認める以外の選択を許してはならないのです。尖閣諸島の領有を認めないなら日中
間の友好は不可能である。それを言葉ではなく、行動で、中国政府が尖閣諸島を占領しようと
するなら我が国はいかなる処置も取ることを伝えるべきです。そのギリギリの選択を突きつけ
ないならば、彼らは尖閣諸島領有の意思を捨てません。

《中国が日本を侮ることを許してはいけない》
 我が国が如何なる脅しにも屈せず、自国の領土として取り扱い、開発を進め、不抜の防衛の
意志をもって動じないなら、尖閣列島問題が日台、日中の武力紛争に発展することは決してあ
りません。その点で政府の事なかれ主義は間違いです。現実から目を背けるものです。政府と
外務省は、友好第一と言いながら、要は中国のご機嫌を損じることにつながることを恐れてい
るだけです。それが却って両国間の争いの種を招いているのだと気が付いていない。私たち
は、瀋陽総領事館事件でも、サッカー日本戦の騒動でも、今回の反日運動でも、中国が我が
国を対等の国だなど見ていない事を目の当たりにしました。中国海軍の我が国の領海侵犯は
悠然たるものでしたが、ハワイ沖で彼らがそのようなことをしますか? 我が国には彼らの行
動を止めることができないのです。これでは東アジアに平和を構築することは出来ません。

《今が最後の機会》
 尖閣諸島領有権問題が、日台・日中の武力を伴う紛争に発展しないようにするには、このま
までは尖閣諸島は中国により侵略されるという危機意識を持って、今の内に本気で手を打って
おくことです。このままでは、何かきっかけがあればもう誰も収められなくなります。私達が起こ
さなくても、向こうが起こすのです。私はこれが最後の機会と思っています。次の危機は彼らが
本当に尖閣諸島を奪いに来る時だと考えております。それは中国の資源の逼迫状況、及び台
湾解放(侵略)政策、そして世界戦略と深く関わりがあります。
 私は両国が重大な紛争に陥る事態に陥らないように、日本政府が一日も早く断固たる決意
で行動し、両国間の領土問題を解決してしまっておく必要があることを訴えるものです。それが
出来るのは今である、今しかないというのが、私の考えであります。  
 (平成17年8月改訂)







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