尖閣諸島の領有権問題


はじめに

決断を迫られる尖閣諸島の領有権問題

   (1) 領有権とは何を言うのか
   (3) 外務省の見解
   (6) 中国の暗躍

   (4) 管理能力のない日本政府


   (6) 反戦平和の嘘


   (2) 尖閣諸島を守るものは
   (6) 最も有効な対策は
   (7) 今が最後の機会




明治28年標杭建設許可書面
典拠:アジア歴史資料センター



古賀辰四郎が建てたカツオ節工場の作業風景
アサヒグラフ・昭和53年5月5日号








A:尖閣諸島を巡る現状について
   (1) 領有権とは何を言うのか
   (2) 領有権は何によって決定されるか
   (3) 外務省の見解
   (4) 政府の無為無策が状況を悪化させた
   (5) 中国を恐れ主権を放棄した外務省
   (6) 中国の暗躍
   (7) 政府と外務省の思い上がりと油断


(1) 領有権とは何を言うのか

 尖閣諸島の領有権問題は昭和44・45年(1969、1970年)に尖閣諸島近辺に大量の石油の埋蔵が発表される
とにわかに注目されたもので、それまでは尖閣諸島を日本の領土としていた中国と台湾が突然、「尖閣諸島は我が
固有の領土だ」と主張し始めたる。彼らは教科書の地図を塗り替え、国民を焚きつけ、日本が何もしないことをいいこ
とに、「問題だ、問題だ」と騒ぎ立て、領海侵犯を為し、不法上陸し、無理矢理問題を作り上げた。

 併し国際法は明確に日本の領有権を認める。現代における領有権問題の基本をなす国際法は、1928年4月4日
に常設仲裁裁判所で下されたパルマス島の判例である。(以下「竹島メモ > 国際法から竹島を検証」 http://toron.
chu.jp/jp/take/law/palmas.html を参考に私なりに書き換えた。文責は私にある。)

 パルマス島事件は米国領フィリピンのミンダナオ島サン・オーガスチン岬とオランダ領東インドの北端をなすナヌー
サ群島の中間にある孤島パルマス島の領有権をアメリカとオランダが争ったもので、その判決の中で常設仲裁裁判
所は「国家間の関係においては、主権とは独立を意味する。地域の一部分に関する独立とは、他のいかなる国家を
も排除して、そこにおいて国家の機能を行使する権利である。」と主権の規定をしています。

 領有権とはこの「他のいかなる国家をも排除して、そこにおいて国家の機能を行使する権利」のことである。


(2) 領有権は何によって決定されるか

 更に判決は次の様に言う。「法的事実は発見の16世紀前半に有効であった国際法規則によって決定されねばな
らず、パルマス島の発見から生じる原始的権原はスペインに帰属する」、中略「19世紀の国際法では、先占は領域
主権の基礎となるためには実効的でなければならない。」とし、「したがって今日では、発見だけではパルマス島に
対する主権を証明するには十分ではない。他方、発見は主権の決定的な権原ではなく「未成熟の」権原のみを創
設するという見解をとるなら、このような権原は外部的な表示がなくても存在するが、19世紀以来支配的な見解によ
れば未成熟の権原は合理的な期間内に実効的支配によって補完されなければならず、他国による継続的かつ平和
的な権原の行使に優越することはない( pp.843-846 )」と。

 つまり国際法は明確に領有権を「発見=領有権の発生」というかつての国際法を制限し、継続的かつ平和的な権
原の行使が優越するとしているのである。

 従って、中国・台湾の言う文献への記載が日本より早い事が歴史上の事実であったとしても、それだけで領有権が
発生するものではなく、明治より尖閣諸島を主権下に置いて平和裡に開発し経済行為を行ってきた日本の領有権が
優先されることを明確に示している。。

 19世紀以来の国際法は領有権を持つものは「その擁護者である最低限の保護をすべての場所で諸国民に保証
する」ということを目的とするのは、中国の言う帝国主義者の世界支配のための妄動ではなく、船舶技術の発達によ
り国家だけでなく個人も世界を自由に往来できるようになった国際社会の要求に応える為のものであった。その為に
は主権は実効的でなければならなくなったのである。


(3) 外務省の見解
 1972年3月8日、我が国政府は「日本外務省の尖閣諸島の領有権問題についての基本見解」を発表し、尖閣列
島の領有権が我が国あることを明らかにしております。

 尖閣諸島は、明治十八年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査
を行ない、単にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確
認の上、明治二十八年一月十四日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが
国の領土に編入することとしたものである。

 同諸島爾来歴史的に一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しており、明治二十八年
五月発効の下関条約第二条にもとづきわが国が清国より割譲を受けた台湾および彭湖諸島には含
まれていない。

 したがって、サン・フランシスコ平和条約においても、尖閣諸島は、同条約第二条にもとづきわが国
が放棄した領土のうちには含まれず、第三条にもとづき南西諸島の一部としてアメリカ合衆国の施
政下に置かれ、昨年六月十七日署名の琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国と
の間の協定(沖縄返還協定)によりわが国に施政権が返還された地域の中に含まれている。以上
の事実は、わが国の領土としての尖閣諸島の地位を何よりも明瞭に示すものである。

 なお、中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは、サン・フランシスコ平和条約第三
条にもとづき米国の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し、従来何等異議を
唱えなかったことからも明らかであり、中華人民共和国政府の場合も台湾当局の場合も一九七〇年
後半東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題と
するに至ったものである。

 また、従来中華民国政府および中華人民共和国政府がいわゆる歴史的、地理的ないし地質的根
拠等として挙げている諸点はいずれも尖閣諸島に対する中国の領有権の主張を裏付けるに足る国
際法上有効な論拠とはいえない。

 また、外務省情報文化局から、「尖閣諸島について」(1972年5月)も出されております。

 これらは国際法の認める領有権が日本側にあることを説明しているものです。併し、それから35年が経過したのに
尖閣諸島を巡る領土問題は何も解決しておりません。いいえ、逆に非常に危険な状況に陥っております。

 中国はきっかけをとらえて尖閣諸島を自己のものとなそうと考えています。中国は日本が頼りにしている国際法な
ど全く無視しているのです。彼等が船舶を出して領海を侵犯し、民間人を出して上陸させ、不穏な状況を作り出して
いるのは「継続的かつ平和的な権原の行使」を意図的に破壊して日本の領有権の主張の根拠を一つずつ消してしま
おうとしているのです。それは東支那海を独占することが中国の生存のための国家戦略だからです。尖閣諸島が一
度日本の手を離れたら尖閣諸島は再び日本に戻ることはありません。このことを強く警告申し上げたい。


(4) 政府の無為無策が状況を悪化させた。
 日本政府は台湾・中国が領有権を突然宣言して以来40年近くなるのに、「日中間に領土問題は存在しない」と発
表しているだけです。尖閣諸島は確かに法的には我が国の領土です。それは疑問の余地がありません。今も現に
領有しています。併し世界は国際法だけで動いているのではありません。現実に竹島も北方領土も軍事力で占領さ
れているではありませんか。努力なしには国際法と世界は日本の正義を守ってくれません。あくまで主体は私達日
本人の努力です。領土問題は国際法よりも2国間の関係が優先するのが現実なのです。

 ですから、日本がいくら正しいことを世界にアピールしても、海上保安庁が船を出して監視していても、それだけで
世界が日本の尖閣諸島の領有権を永遠に保証することはないのです。その視点が外務省にはありません。「日米同
盟があるから我が国の防衛は大丈夫」と政府は考えているようですが、アメリカは「我が国は日中両国の領有権争
いに関係しない」と逃げ腰なのが現実です。彼らは日本の正義を守るために国民の血を流すつもりはありません。い
わんや中国が超軍事大国として君臨した時にアメリカが日本より中国をとることは目に見えています。

 これが現実です。政府は国民に対してなんやかんや言っていますが、外から見たら政府のやり方は無為無策でし
かなく、「日本が存在しないと言っているから領土問題は存在しない」という日本政府の態度は思い上がりです。自
分達は大国だと勘違いしています。日本の外交を世界は三流国四流国としか見ていません。その理屈は赤ん坊の
論理、井の中の蛙の論理です。

 日本の行動は世界の人々を少しも納得させていません。中でも中国や台湾の人間は絶対に納得しません。日本
政府の無為無策・事なかれ主義が40年続いてきた間に中国政府も台湾政府も自国民にどんどん尖閣諸島は自分
たちのものだと宣伝し続けました。40年言い続けて、中台の国民にとってはもう嘘が嘘でなくなっています。政府と
外務省の事なかれ主義が日中・日台関係を悪化させ取り返しの付かない状況をもたらしています。取り返しの付か
ない状況とは、日中台の国民間の相互不信という最悪の状況です。


(5) 中国を恐れ主権を放棄した外務省
 平成6年3月24日に中国人7人が尖閣諸島に不法上陸。沖縄県警はこの7名を現行犯逮捕しました。中国政府は
これに対し、「7人の即時、無条件釈放」を要求、日本政府は7人を送検処罰することなく強制送還しました。「強制送
還」と言いますが、実態は中国政府の圧力に屈した無罪放免です。領土侵犯は主権侵害であり国家の生存に関わ
る重大事です。この主権侵害者を他国の圧力に屈し放免することは日本が主権を放棄したのと同じです。

 常設仲裁裁判所は「国家間の関係においては、主権とは独立を意味する。地域の一部分に関する独立とは、他の
いかなる国家をも排除して、そこにおいて国家の機能を行使する権利である。」と主権の規定をしています。日本政
府は主権を中国の圧力で行使できなかったのです。つまり日本の主権は尖閣諸島に及んでいないと言われても仕
方ないのです。中国は意図的にこういう状況を作り世界に宣伝しているのです。

 この強制送還については法務省が、「その者が他に罪を犯した嫌疑のない時に限り」入管に身柄を引き渡すという
出入国管理法65条を盾に横やりを通したものです。併し実際は沖縄県警が嫌疑の有無を調査中でした。この法務
省介入の背景にいるのは外務省です。意図的領土侵犯者を逮捕しても国家の主権を外国から守るべき外務省が裏
で介入して無罪放免させたのです。

 沖縄県警のある捜査員は 「最後は政治の横やりが入った」と言ったそうですが、このような国家の根本を自ら破
壊するような馬鹿げた行為を何故に法務省は為したのでしょうか。何故に外務省は祖国日本ではなく中国を守るか
のような圧力を法務省に加えたのでしょう。

 中国では民間人も政府も関係ありません。民間人が尖閣諸島に上陸出来たと言うことは中国政府がその行為を容
認しているということです。彼等は日本の「継続的かつ平和的な権原の行使」を破壊しようとしているのです。中国政
府は尖閣諸島を自分のものにするという方針を常に貫いています。絶対に妥協していません。昭和46(1971)年1
2月30日の中華人民共和国政府外交部声明は「中国人民はかならず台湾を解放する! 中国人民はかならず釣
魚島など台湾に付属する島嶼をも回復する!」と宣言しています。これが今も生き続けているのです。

 東支那海を全て支配するのは中国の国家戦略です。国家の生存をかけた戦いです。ですから尖閣諸島の領有を
あきらめることはありません。正しいとか正しくないとか中国には関係ないのです。


(6) 中国の暗躍
 中国とはそういう国なのに何故に外務省は毅然とした態度を中国に対してとれないのでしょう。日本の主張は正し
いのだから「日中間に領土問題は存在しない」という外務省。まるで詐欺師と子供の関係を見るようではありません
か。下手をしたら外務省は日本の主張をしたくても出来ないくらいに既に中国の手の内にあるのかも知れません。

 外務省に対する中国の圧力と暗躍は半世紀以上持続して行われていると推察されます。もともと国民よりも自分
達の論理しかないのが役人です。弱者に強く、強者に弱いのが役人。裏も表も知った中国の戦略・戦術に祖国日本
を忘れた役人が対抗できる筈はありません。

 隣国同士の交際であるからこそ、「仲良く」だけではいけないのです。隣人と雖も「無礼は許さぬ」という断固とした
威厳がないと、互恵平等の付き合いはできません。人間個々の間で互恵平等が基本であるように、国家間でも「互
恵平等」は揺るがしてはならない基本です。

 また日本の外交は自己中心で第三者たる外国がどう見ているかについて配慮がありません。第三者の外国政府
から尖閣諸島に対する我が国の対応を見れば、「日本は中国に対し自国の主権を侵害されても断固たる対応を取る
意思も力もない。」と感じるでしょう。これでは各国は日本を支持する訳にはいきません。そんな不熱心な国を支持し
て中国とのもめ事に巻き込まれるのは誰だってごめんです。それを自覚しているのが中国です。確実に中国は他国
が日本をどう見るかを検討した上で日本叩いて無様な日本の姿を世界の前に見せつけています。政府・外務省の事
なかれ主義の対応が、我が国の尖閣諸島領有に対する中国・台湾の介入を許し、他国の支持を日本からどんどん
離れさせ、我が国の立場を危うくしているのです。


(7) 政府と外務省の思い上がりと油断
 政府と外務省は、日本国民に対しては、そこまで傲慢かというくらいに自分たちのやることに嘴(くちばし)を挟(は
さ)むことを許しません。尖閣諸島の地籍のある石垣市の大浜長照市長が2009年に上陸視察を申請しましたが中
曽根弘文外務大臣は認めませんでした。同じく石垣市の仲間議員の求めた調査上陸も許可されませんでした。それ
どころか、却って海上保安庁などを使って、徹底した妨害をやっている。こういう政府の不遜な態度が、国外には一変
して大油断を生じているのです。

 「なーに、外務省のやっていることなど、世界の立場から見たら、危うくて見ていられない」というのが真相です。尖
閣諸島の領有権問題で政府のやっていることを信じていたら、中国の世界に於ける存在の拡大と共に、中国の主張
に世界が動かされ、日本以外の国では、尖閣諸島がいつの間にか中国領になっていたという事態に陥っしまうこと
など十分にあり得ることです。

 この原因は外務省に国家という意識、自分が日本人であることへの誇りがないからです。日本という自覚が心を常
に浄化しマンネリ化とか自分の仕事が何のためにあるのかを明確にさせるのです。



B:危険な政府の対応

   (1) 常に画策し努力した中国、何もしなかった日本
   (2) 尖閣諸島を売り渡す外務省
   (3) 危険な尖閣諸島の政府独占
   (4) 管理能力のない日本政府


(1) 常に画策し努力した中国、何もしなかった日本
 昭和44年(1969年)および昭和45年(1970年)に行なわれた国連による海洋調査で、推定1095億バレルという
大量の石油埋蔵の可能性が報告されると、それまで学校の教科書地図にも尖閣群島と日本領有を示す文字で掲載
していた中国と台湾がそれまでの態度を豹変します。

 昭和47年(1972年)、中国との国交樹立に当たり田中首相(当時)は、尖閣諸島の領有権問題に決着をつけようと
しましたが、周恩来首相は「ここで議論するのは止めよう」と日本側を牽制したと言われます。併し昭和53年(1978
年)4月、突然数百隻(300隻だったとも500隻だったとも言われています)の武装中国漁船群(実態は解放軍が指
揮)が尖閣諸島周辺海域を侵犯し、「釣魚島は中国領土だ」と主張しました。ケ小平はこれを「偶発的な出来事」と弁
明し、「このような事件を2度と起こさない」と確約しましたが、これは嘘です。偶発的出来事で数百隻の船が数百キ
ロを航行することは不可能です。偶発的なら中止できます。

 これが中国の打った第一手でした。半年後に日中平和条約締結のために訪日したケ小平は、「「尖閣諸島問題
は、現在の中国人、日本人には解決できない複雑なやり取りがある。この問題は中日間では棚上げする。この問題
は、棚上げしてもかまわない。次世代の中国人や日本人が平和解決と実益のある解決策を出すであろうと期待す
る。」と発言しました。これが第2手です。

 「尖閣諸島問題は表向きは棚上げということにしてまで時間を稼ぎ、その間に中国の有利な状況を作る」、これが
周恩来とケ小平の打った手です。それを知らずにケ小平の発言を信じて誇らしげにを引用するものがいます。彼等は
目は付いていても心が無く何も見えていません。中国はそれから40年たゆむことなく東シナ海を開発し尖閣諸島問
題を我が手に奪うべく常に画策し努力する一方で政界に食い込み脅し日本を動けなくしていました。

 周恩来やケ小平の発言は中国側に都合の良くなるまでの時間稼ぎでした。中国は東シナ海を我が庭とする為に
辛抱強く見えるところ見えないところであらゆる手を尽くし努力し続けてきたのです。尖閣諸島の問題はその中の一
つです。彼らの画策はその存在感の増大と共に確実に成果をあげ、アジア諸国の中でも日本支持は少数派に陥っ
ている可能性があります。尖閣諸島有事の際に日本を支持する国がどれだけあるか、甚だ疑わしい状況です。

 世の中は正しいことだけが通用するのではありません。世界各国も正しいから支持する訳ではありません。それは
ある意味で当然なのです。世界に自らの主張を認めさせるには、強い意志力と戦略とねばり強い努力がなければな
らないのです。努力がなければ世界は認めません。力がなければ世界は正義にも目を背けます。日本は政府も外務
省も努力をしなかった。中国は40年絶えず努力をしてきた。

 尖閣諸島を巡る国際情勢はいずれ日本と中国の立場は逆転するでしょう。その違いは努力したものと何もしなかっ
た者との差です。努力した者は報われ、努力しない者は見捨てられる。政府は今までの尖閣諸島政策は直ちに改め
るべきです。今日この状況に至っては、一日も早い有効な対策をとらないと、日中間に危険な紛争を招くことになりか
ねません。紛争が間近に迫った場合、日本を支持するのは誰もいないかも知れません。国民も戦わない。沖縄で反
戦運動が多発する。そうなると日本は戦わずに尖閣諸島を中国に明け渡さざるを得ない状況に陥るでしょう。


(2) 尖閣諸島を売り渡す外務省
 世界の全ての国家も国民も、自国中心の正義と平和と利益を基本にして動いています。私達はそのことから目をそ
らしてはいけないのです。戦争とは軍国主義者が起こすのではなく、国家と国家が自国の平和を達成するべく行動し
ていく中で起きるのです。

 中でも最近の中国はそうです。自分しかない。他国がどう考えるかなどお構いなし。我が国の存在を無視した東支
那海での日中中間線を越えたガス田開発、日本でガス田を自ら開発する動きがあると軍艦を出して対抗すると軍事
圧力、尖閣諸島近海での日本領海を無視して資源調査、沖縄における中国潜水艦の浮上領海侵犯、沖の鳥島は
岩で日本は排他的経済水域を有しないとの発言、これらの奥にあるものを考えれば、彼らの意図は隠そうとしても隠
せるものではありません。 「自国の安全と発展」、それだけが彼らの言う「平和」です。彼らの国家戦略はその達成
の為にあり、戦術がどんなに変化しても戦略は変化しません。

 歴史を顧みる時、中国は誠意を貫く国ではありません。「アメリカと対等な位置を築き、アメリカの軍事力に左右さ
れない独立中国を建設する」。これが彼らの戦略です。その為にアジアの覇権者になろうとしているのです。インドネ
シア、ベトナム、フィリピンに及ぶ三沙市の設定はそれが事実であることを証明しています。

 彼らは我が国の利権を排除し、或いは国際的権威を失墜させる政策をとることに何も躊躇しません。というより、そ
のことで世界に、アジアを代表するのは自分であると積極的な主張しているのです。国連における日本の常任理事
国入りを阻止した中国の姿は狂気にも似ていました。中国が何故にそれ程必死だったのか。それは彼らにとって強
い日本の復活は自国の生存に関わる問題だと本気で考えているからです。

 そこから推察できるのは中国は日本と共存する意志など全くないということです。ですから日中間には真の和平も
互恵平等も存在できません。私はそういう中国の戦略を、我が国の生存に対する脅威であり、アジアと世界の安定
と平和に脅威であると考えます。

 日本の安全と平和に対する無知と中国に対する根拠のない信頼は危険です。尖閣諸島の問題はそういう世界と中
国とに対する正確な認識がなければ何も解決できないと明言できます。日本政府の安易な平和主義、「事なかれ主
義」は、中国に尖閣諸島を併呑するスキを自ら与え、紛争を自ら招くものであります。


(3) 危険な尖閣諸島の政府独占
 そういう意味で、日本政府の尖閣諸島全ての民有地借り上げは、尖閣諸島の政府独占であり、我が国にとって非
常に危険な状況をもたらします。それでは問題は何も解決しません。国連海洋法条約第121条「島の制度」の3項
に、「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない」
とあるのですが、先に中国はこの条項を根拠に沖の鳥島を岩であると断定し、日本の設定している経済水域を無効
だと拒否しました。これは世界から見れば中国の主張が正しいのです。私が「政府の努力が足りない、政府は怠慢
だ、無知で自分勝手な思い込みの対応は危険だ」繰り返し発言するのはこういうことです。

 このことに対し、石原東京都知事は以前に、「沖の鳥島に灯台を作る」と発言しましたが、それを政府が積極的に
支持するか、政府自ら灯台を作り、これを海図に載せ、広く国内と世界の人々に利用してもらっておれば、我が国は
「独自の経済的生活を維持している」という主張を為し得、中国の主張を「言いがかりである」突っぱねることが出来
たのです。


(4) 管理能力のない日本政府
 また尖閣諸島には、絶滅危惧種に指定されている動植物、尖閣諸島独自の動植物がいますが、その減少の要因:
として上げられているのが盗掘やヤギによる食害なのです。真面目な国民には強いが、泥棒と中国には弱いという、
笑えない図式です。しかも管理調査すら行っていない。外務省情報文化局が出した「尖閣諸島について」の中で「政
府は、前述のエカフェによる東シナ海一帯の海底学術調査の結果にもかんがみ、総理府が中心となって尖閣諸島お
よびその周辺海域の学術調査を実施することとし、昭和44年以降毎年1回東海大学に委託し、調査を実施してきて
います。」とありますが、この調査はいったい何年続いたのでしょう。そしてそれは国民と世界に開示されたのでしょう
か。これでは世界は主権の行使と認めません。

 日本政府の対応は間違っています。政府は国民を尖閣諸島から切り離しているだけで、尖閣諸島の本当の経営を
やっていません。





C:間違った世界観と姑息な対応が戦争の危機を生む
   (1) 日本国民の心に芽生えた中国に対する疑惑と怒り
   (2) 独りよがりの日本の平和論
   (3) 武力を使用しないとは言わぬ中国
   (4) 日本を侮る言動を許してはいけない
   (5) 国の数だけある平和、存在しない公正と信義
   (6) 反戦平和の嘘
   (7) 外務省の間違いの背景にある戦後体制
   (8) 尖閣諸島は日本の領土と発言した台湾の李登輝元総統
   (9) 堂々と尖閣諸島の領有国として行動すべし


(1) 日本国民の心に芽生えた中国に対する疑惑と怒り
 領土問題は国家間の微妙な問題であり、いかなる国民も感情的になりやすく、一歩間違えれば武力を伴う争いと
なります。それは歴史に例を見るまでもないことで、尖閣諸島を巡る領有権問題は、「尖閣諸島は日本の領土だ」、
「日中間に領土問題は存在しない」と言うだけで解決できる様な小さな問題ではありません。

 また、中国はその政府も国民も、事なかれ主義の「友好第一」で我が国の立場を理解する様な国ではありません。
彼らの長い歴史を見れば、中華思想と言われる様に、彼らは根本的に覇権主義の国です。戦後日本の常識である
「善意は通じる」とか「思いやりが大切」とかは、中国に関する限り間違いです。


(2) 独りよがりの日本の平和論
 日本政府と日本国民が、いくら平和憲法があると言っても、いくら平和憲法に則り尖閣諸島の領有権問題解決の
為に武力は用いないと宣言したところで、それは日本側が一方的に言っているだけのことで、彼らからすれば何の意
味もない。それどころか、台湾や中国から見れば、安心して幾らでも日本を政治的に攻撃できるのです。彼らは私達
日本人とは異なる価値観を持っているのです。日本が、「尖閣諸島の領有権問題解決の為に武力は用いない、国民
の血は流さない」と宣言すればするだけ、それは、「やっぱり日本は後ろめたいのだ。かすめ取った(彼らはそういう
言葉を用いて我が国を卑しめています)土地だから、国民の血を流すことなどできないのだ」と思われるのがおちで
す。彼らには日本国憲法に何が書いてあるかなど一切関係ないのです。「尖閣諸島は我々のものだ。それは取り返
えさなければならない」ということがあるだけです。


(3) 武力を使用しないとは言わぬ中国
 1971年の12月30日に発表された「釣魚島(尖閣列島)に関する中国外交部声明」の中には「中国人民はかなら
ず台湾を解放する! 中国人民はかならず釣魚島など台湾に付属する島嶼をも回復する!」と書かれています。
 この様にはっきりと魚釣島を取り返すと明確に書いているのです。そして どこにも、武力は用いない、国民の血は
流さないとは書いておりません。しかもこれを未だに撤回致しておりません。世界では、自分達の領土を他国が占領
したら、武力を含む全ての手段でこれを奪還するというのが当然の考えなのです。


(4) 日本を侮る言動を許してはいけない
 我が国が如何なる脅しにも屈せず、尖閣諸島を自国の領土として普通の国と同じ対応で取り扱い、自らの力で開
発を進めることを基本として、不抜の防衛の意志をもって動じないなら、尖閣諸島問題が日台、日中の武力紛争に発
展することは決してありません。その点で政府の事なかれ主義は間違いです。中国の東支那海独占=日本と台湾
の排除を許すという現実から目を背けるものです。
 政府と外務省は、友好第一と言いながら、要は中国のご機嫌を損じることにつながることを恐れているだけです。そ
れが却って両国間の争いの種を招いているのだと気が付いていない。一番危険なことは日中台国民の不信です。中
国が我が国を対等の国だと見ていない事は、瀋陽総領事館事件でも、繰り返される反日運動でも、勿論東支那海の
ガス田開発でも明らかです。中国潜水艦の宮古海峡(仮名)の領海侵犯は警告しても無視したもので日本主権のお
おっぴらな侵害でした。我が国は何故に彼らの犯罪を阻止できないのですか。このような無礼な行為に対し政府も政
治家もマスコミも本気で中国に徹底的謝罪を求めない、反撃を求めない。これでは我が国の安全も東アジアの平和
も構築出来ません。


(5) 国の数だけある平和、存在しない諸国民の公正と信義
 日本国憲法の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意
た」の「平和」とは何でしょう。何を意味しているのでしょう。

 世界の諸国民が愛する平和とは自国中心の平和です。決して自国の利益と安全よりも世界の平和を優先する国
はありません。そして、「公正」も「信義」も、自国中心の「公正」であり、「信義」です。世界には諸国民の数だけ「平
和」があり、「公正」があり、「信義」があるのです。

 従って、国家間の利権の交錯するぎりぎりのところでは、況や国民のプライドの存するところでは、誰もが納得する
「平和」や「公正」、「信義」など存在しないのが現実です。この前文を素晴らしいと賛美する人は沢山います。です
が、この前文をよく読んで下さい。この前文を書いた人の心を感じて下さい。文章でも文字でもなく、そこに込められた
意図を自分の心で感じて下さい。そうすると、「日本は野蛮国であるから、自分以外の文明国(つまり連合国)の言う
ことを信じて生きなさい」という声が聞こえて来ませんか。こんな恥ずかしい憲法がありますか。

 この憲法そのものが日本人の国土防衛意識を捨てさせようとしている。日本のための平和ではなく、連合国の平
和、その為の憲法九条なのです。いわんや世界平和のための武力放棄ではありません。

 私達日本人は他国に教えられなくては世界の平和も自国の安全と独立も考えられないほど無知無能な国民です
か。この前文はアメリカ軍を筆頭とする連合国への詫び状です。それ以外の何者でもありません。そんな憲法を未だ
に有している非常識さ、況や世界に誇る平和憲法だとうそぶく無知と無恥さは、人間として余りにも哀れ過ぎます。
戦後60年という時間が経過したのに、日本は未だに自分の歴史に対する自覚と誇りを持つことを許されていないの
です。日本が尖閣諸島を防衛できない最大の原因はそこにあります。

 「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」生存を保持しようとする限り、そこにある平和は永遠に植民地国
家の平和であります。それは人間の主体的意思の喪失であり、自らの意思による生存の放棄です。這いつくばって
足の裏をなめさせられて与えてもらった平和に何の意味がありますか。その誰かに頼らなければ生存できない奴隷
的精神こそが尖閣諸島問題を解決できない原因です。

 (普遍的な)「平和を愛する諸国民の公正と信義」は存在しません。あるのは各国が自らの努力で獲得した独立と
平和です。その集合が世界の安定を形作ります。人類と世界の現実と真実を直視し、世界平和に対する日本自らの
意思と価値観を確立し、自らの判断で平和と秩序を創造すべきである、というのが私の考えです。

 それが間違いだと言うならば、イスラエルとパレスチナの間に公正と信義が存在していると思われますか? 存在
していないのは何故ですか? イラクではどうですか? ベトナムではどうでしたか? 米国はイラクや北ベトナムの
公正と信義を依頼しアメリカの生存をはかろうとしましたか? 

 彼らはそうしませんでした。自らの意志で、自らの望む公正と秩序と平和を作ろうとしました。それは何故ですか?
 その理由は正当なものですか、それとも間違いですか? この憲法を作成した米国自身が、世界の国々の公正と
信義に信頼し、アメリカとアメリカ国民の安全と生存を保持しようとしていません。それは何故ですか? 自分が信じ
ていないこと、出来ないことを何故に我が国に宣言させたのですか? この憲法には明らかな嘘と隠された日本社会
解体という意図が潜んでいます。


(6) 反戦平和の嘘
 この占領軍憲法を「平和憲法だ」とか、「戦争は人殺しだ」と言う人間ほど、アメリカの不正と不義を批判し、不信感
を露わにしています。彼らは決してアメリカとアメリカの「公正と信義」に信頼して日本の安全と生存を保持しようとは
言いません。にも関わらず、彼らは米国が作成したこの憲法を世界に誇る平和憲法であると言っているのです。ここ
にも大きな嘘があります。こういった嘘で固められた戦後体制を喜び誇りにする人間がいる限り尖閣諸島の領有権問
題に日本が中国と対応することはできません。


(7) 外務省の間違いの背景にある戦後体制
 中国に這いつくばり、アメリカに手もみする属国の如き外務省の姿勢は、日本の戦後体制そのものから来るもの
で、外務省のみに責任を押しつける訳にはいきません。何度も書きますが、日本国憲法の前文の「平和を愛する諸
国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあるのをみて、この憲法は占領軍に
よる主権侵害だと怒りの声を震わさない限り日本は尖閣諸島だけでなく、国土防衛そのものが憲法上間違いとなっ
てしまいます。それに照らせば、外務省の日本の主権より中国の意志を重んじるが如き姿勢ですら間違いであると
言えないのです。併し、それは世界の常識から見れば非常識そのものです。誇るべきものでも何でもなく、無恥とも、
愚とも言うべきものです。世界各国が何を基準として動き中国の本音がどこにあるかを知らない独りよがりに過ぎま
せん。この前文は人間としても国家としても間違っています。


(8) 尖閣諸島は日本のものと発言した台湾の李登輝前総統
 台湾の李登輝前総統は平成14年に、「釣魚台(尖閣諸島)は歴史的にみても、国際法の観点からみても日本の
領土に間違いない」と発言し、「本来、尖閣諸島は琉球の領土であり、戦後アメリカによる委託統治の後、沖縄が日
本に復帰したことにより日本の領土となった。蒋介石総統時代に、台湾が領有権を失ったという事実はない」と述べ
ています。(平成14年十月二十八日の琉球新報、詳しくは当ホームページの中の「尖閣諸島は日本領土」 李登輝
前台湾総統」に掲載しています)。この時、我が国政府は、直ちに行動を起こし、尖閣諸島の領有権が我が国にある
ことを明確に世界に向けて発信し、台湾・支那にそのことを伝えるべきではなかったでしょうか。併し、外務省は何も
発言しなかった。


(9) 堂々と尖閣諸島の領有国として行動すべし
 日本政府は、独立国家として正々堂々と、世界と中国・台湾に対し、「尖閣諸島は我が国の領土である」という意
志と行動を示すべきです。それはこの世界の中で生きる者の務めです。「尖閣諸島は日本の領土」、「両国間に領土
問題は存在しない」と発言するだけでは駄目なのです。世界では、何の根拠もない国ですら領有権を主張するので
す。現に韓国は東シナ海に石油が埋蔵されている可能性があると発表されたら、途端に尖閣諸島に対する領有権を
一時期主張していました。言葉だけの領有権主張を世界各国は認めません。それは中国・台湾・韓国に対してだけ
でなく日本に対してもです。国際法上日本の尖閣諸島領有の根拠は明確なのですから、大事なことは、周辺国との
間にもめ事がある度に、はっきりとその領有の事実と意思と根拠を世界に伝え、断固たる対応を繰り返し、国際法が
認める具体的領有の事実を確実に積み重ねて後戻りが許されぬ状況を作り出すことで、中国や台湾に対し、どうに
もならぬとその不法な主張と対応を引っ込めさせることです。




D:尖閣諸島の領有権問題をどう解決するか

   (1) 我が国の断固たる対応が紛争を防ぐ
   (2) 戦争を仕掛けるのは中国
   (3) 尖閣諸島を守るものは!
   (4) 解決策は尖閣諸島の民間への解放から
   (5) 必用なのは日本国民の覚悟
   (6) 真の平和は平等世界実現以外にない
   (7) 最も有効な対策は
   (8) 今が最後の機会




(1) 我が国の断固たる対応が未然に戦争を防ぐ
 尖閣諸島の領有問題を巡り、日中台が武力を伴う紛争(=戦争)になることを未然に封じるには、我が国が断固と
して動ぜず、尖閣諸島領有が国際法上なんら問題がないことを国内と世界、中国・台湾にきちんと何度でも発信し、
領有国としての決意を態度を示し、些かなりともスキを与えないことです。民間開発を進め、尖閣を日本経済に組み
込み、台湾・中国が反論できぬ実態を一日も早く確立することです。そして、自国の領土は国民の血を流しても断固
守るという政府と国民の意志を確立することです。

 中国の国際法無視の態度は世界を混乱に導くものです。そのことを世界の国々に、特にアジアの国々に訴えるこ
とが出来るのは日本以外にありません。その方針を立て、何度でも何度でも繰り返し不変の対応行ったならば、台
湾も中国も我が国の尖閣諸島の領有に異を唱えたりしません。異を唱えても戦争にはなることはありません。繰り返
される反日運動で分かったように、彼らは「言って分かる」人間ではない、国家も近代社会でもないということです。ま
た13億の人間全てが言葉で納得するなどと考えること自体が間違いです。そんなことは絶対にありません。中国が
尖閣諸島の領有権を主張するのは何が何でも東シナ海を独占する必要があるからです。彼等は国の浮沈をかけて
主張をしているのです。正しいとか正しくは関係ありません。従って我が国は些かでも隙を見せてはならないのです。
40年前でなく、現在の段階となれば、「日本には隙がない。諦めるしかない」と観念させる以外に方策はありませ
ん。それで初めて中国・台湾政府とその国民を説得できるのです。彼等にこれ以上やっても無駄、却って台湾・中国
の立場が危うくなると覚悟させることです。


(2) 戦争を仕掛けるのは中国
 それでも彼等は戦争を仕掛けて来ます。

 そのことを述べる前に、先ず日本国民に気が付いてもらいたいことは、「戦争は日本人が起こす」、「日本が戦争を
仕掛けねば戦争にならない」、「戦争は侵略主義者が引き起こす」、「戦争は人間が起こすのだから人間の力で止め
ることが出来る」、という考えは意図的に作られた神話であり、何の根拠もないということ、根拠のない感情は戦争を
止めることは出来ないということです。「戦後の平和」が偶々の世界事情における僥倖であって、日本人が作り出した
ものでも何でも無いという事実も知ってもらいたいものです。もっと戦争の実態を研究してもらいたい。そうすれば戦後
世界に平和など無い。戦後世界は平時と戦時の区別はなくなっており、戦争は私達のすぐ横にあり、常態化してい
るのです。そのことに国民が気が付かねば日本を戦争から守ることは出来ません。

 たとえば武器技術の進歩と輸出は戦争を拡大すると日本人は考えていますが、戦時と平時の区別がない現代は
科学技術の発展そのものが戦争の可能性を拡大しているという状況に気が付いていません。パソコンとインターネッ
トの急激な進歩は戦争の可能性を今までと比較にならないほど高めています。今までは戦争は国家対国家だけでし
た。併し科学技術の発展は国家対民間組織、国家対個人という戦争の可能性を示唆しています。世界の軍事関係
者がその可能性をにはっきりと自覚したのはサリン事件が最初でした。でも日本で起きながら日本ではそのことを政
治家も国民も誰も気が付きませんでした。アメリカで9・11世界貿易センター爆破という同時テロが起きた時にブッシ
ュ大統領は「これは戦争だ」と直ちに発表しました。あれはアメリカの軍人達が戦争の可能性が国家対テロ組織に広
がる時代に突入したことを明確に前もって知っていたからです。

 民主主義とは感情ではありません。好きや嫌いではなく、知りたい知りたくないではなく、知らねばならない情報は
きちんと知る。それが民主主義の基本です。従って民主社会は真実を知る勇気を持った強き者のみが建設できるの
です。真実を知る勇気と愛に裏打ちされた意志力が無いところに民主主義は存在しません。現代日本の大衆迎合民
主主義は本物の民主主義ではなく、無知と専政をもたらすものです。

 中国が戦争を引き起こすと私が言うの理由は二つあります。

 最も大きい理由は彼等の生存戦略です。彼等は国民党との戦いに勝利して中国大陸に覇権を確立した後もアメリ
カに核の前に台湾に攻め込めず国民党を殲滅できなかったし、友邦であるはずのソ連に国境を脅かされ、アメリカの
核の前に無力感に打ちのめされているのに決してソ連は絶対に核兵器の技術を渡しませんでした。却ってその核を
含むソ連の軍事力の前に屈服させられたのです。

 その経験から中国は独力で核を開発し軍備拡大を図り覇権を確立する以外に自己の生存を計る道が無いことを決
意したのです。主体性を忘れた我が国と異なり中国にとって他国に支配された独立は独立ではないのです。それが
海洋国家としての海軍力整備の展開につながります。そして現在は最終の空母艦隊保有にとりかかっています。三
沙市の問題も東支那海独占の意図も全てそこから始まっています。

その場合の標的はアメリカです。沖縄の在日米軍です。中国は自国の安全と発展を守るにはアメリカの軍事力から
独力で身を守る必要がある。その為には核戦争も覚悟する。何はさておいても軍事力の拡充、核ミサイルとそれを搭
載する空母と原子力潜水艦の保有と自由航行確保が欠かせないと考えています。

 南支那海以外だけでなく東支那海からも自国艦隊が自由に太平洋に出る道を確保するには、その邪魔になるの沖
縄の在日米軍を先ずグァム島の線まで引き下がらせる。そして尖閣を含む東支那海を100%我がものにするだけで
なく、潜水艦が発見されにくい400メートルより深い宮古海峡(仮名)を確保する。その為にはかつての琉球国が清
国の属国であった歴史を中国国民と日本国民(特に沖縄県人)アピールする、沖縄と本土との間に不信感をもたせる
ようにもっていく。これを彼等は何十年もの間世界と日本の目に見えない形で実行してきています

他の一つの理由は台湾問題です。彼等にとって台湾領有は絶対に譲れない大きな問題です。台湾は元来台湾民族
のものであって中国のものではありません。現在は国民党が大陸から移ってきて占領支配しているだけのことです。
併し中国はその国民党の支配する台湾を潰さない限り安心できないのです。それだけではいありません。この問題
と先に書いた覇権問題は密接につながっています。中国が覇権主義と東支那海を我がものにするいう意志を捨てな
い限り戦争の可能性はなくなりません。アジアが中国の属国になれば戦争の可能性は無くなります。併しそれは正
に時代錯誤、植民地主義・帝国主義の復活、歴史の後退です。人類も我が国も何のためにあの苦しい戦いを経験し
たのでしょう。中国が覇権主義と東支那海を我がものにするいう意志を捨てない限り尖閣諸島は常に中国の圧力を
受け続けます。中国が台湾を武力で占領しようとする限り、沖縄はかつて琉球国という中国の支配下にあった国だと
して武力占領される可能性が高いです。

 沖縄県で米軍に対する反基地闘争が行われていますが、この反戦反基地闘争の裏には当然中国がいます。どん
なに沖縄県民が純粋な気持ちで戦っていても、中国はその沖縄の怒りをほくそ笑んで見ているのです。沖縄米軍の
グァムへの撤退を誰より喜んでいるのは中国です。その撤退を日本政府自ら金を出している。中国にとっては笑いが
止まらないくらいに愉快でしょう。私達は日本が笑いものにされ、日本の安全が脅かされることを許した軍事的無知を
改めなくてはなりません。平和は観念のものではなく現実です。現実の中で自国の独立をどうやって確保するかとい
う具体的国家の総合力です。ベトナムやイラク戦争でアメリカの覇権主義を糾弾しながら、中国の覇権主義を何も糾
弾できない沖縄の反戦反基地運動、日本の反戦平和運動。これは前門の狼を排除して後門から虎を招き入れるも
のです。沖縄と日本を危なくするものです。弱いアメリカは叩けても強い中国には何も言えない。これじゃ沖縄の反戦
反基地運動は中国の影響力下にあると世界から見られても少しも不思議ではありません。

 もう一度書いておきましょう。戦争を起こすのは日本ではなく中国です。彼等はその為に見えないところで何十年も
着々と強い意志力で半世紀の間きちんと手を打ってきました。今では沖縄と日本の周りは中国が掘った穴(実際の
穴ではありません)だらけです。ですから日本国民が「中国は危ない」と気が付いた時は、゜さっと最後の一付きで根
こそぎ倒れるようにしています。アメリカと日本国民の間にくさびを打つことも決して忘れていません。中国とはそうい
うくにです。専門家から見たらアメリカなんか比較にならないほど鳥肌の立つ様な怖い国です。でも日本に闘う意志
があれば中国の沖縄占領を阻止するにはまだ間に合うかも知れません。


(3) 尖閣諸島を守るものは!
 尖閣諸島を守る根本のものを二つ挙げると、一つは国民が日本に愛と誇りを持つことです。それが無ければなにも
生まれません。沖縄を守ることも中国の真の意図を理解することもできません。

 もう一つは、世界の現実を感情や建前や特定のイデオロギーではなく、それらを超えて正しい情報を知り、その上
で冷徹に日本と沖縄と尖閣諸島の置かれた現実を見通し、日本を守るにはどうするのか、沖縄と尖閣諸島を中国の
覇権主義から守るにはどうするのかを考えることです。国民が日本のこと沖縄のこと尖閣諸島のことを我が事と考え
ることです。そして、国を挙げて真の平等世界実現を目指すことです。そこに我が国が中国の覇権主義に対抗し、世
界の平和と我が国の生存を両立する唯一の道があります。

 自分が日本人であることの誇りがなければ不正と戦う勇気は生まれません。愛がなければ真実と平和は創造され
ません。自分だけの希望的観測や虚構の世界観に基づいた頭の中だけの平和論では、国民の幸福と真の平和は
創造できません。というより、世界の中で祖国に誇りを持たず、独立を守ることを嫌忌する奇形国家の存在が却って
世界に不安定要因をばらまくのです。


(4) 解決策は尖閣諸島の民間への解放から
 尖閣諸島の領有権問題を解決する方法は、直ちに尖閣諸島の政府独占を排除し、尖閣諸島を広く民間にも開放
し、政府と民間で開発し、これを日本経済に組み入れることです。大至急にです。これが最も優先されるべきことで
す。そうすれば今までの国民と政府の努力が実を結びます。

 国際法の認める領有権問題は明らかに日本を支持します。併し努力しなければ世界は認めません。守るのは当の
国家です。放っておけば尖閣諸島を中国が領有します。それを破るには、国民が現に居住し、生活を営み、その国
の経済に組み入れられていることに勝るものはありません。尖閣諸島を民間に開発させる行動は既に遅きに失して
いますが、中国が尖閣諸島に対する支配意思を明確に示している以上、尖閣諸島の領有国家として当然なさねば
ならぬ行為であり、行使しなければその領有意思と根拠を世界から疑われます。

 その当然の行為をなした上で、国民の生命と財産が中国・台湾により脅かされたならば、その時に直ちに、広く世
界に彼の非を唱えたらよいのです。中国政府と台湾政府が尖閣諸島の領有意思を明らかにし、尖閣諸島に向かう国
民の取り締まりをなさない現状では、その為の準備は公然と堂々と当然なされてしかるべきです。事が起きないのを
頼むのではなく、事が起きたら直ちに確信をもって的確な対応ができる為の備えを為すことが、独立国のなすべき対
応であります。こせこせとした今の政府の態度は、国内的にも、国際的にも良くありません。


(5) 必用な日本国民の覚悟
 尖閣諸島を巡る領有権問題を、戦争ではなく、平和裡に解決するには、我が国がきちんと尖閣諸島を領有する意
志と根拠を世界に向けて発信して、これを犯すものには断固たる対応をとることです。中国は日本が何を言おうとガ
ス田開発を実行しました。尖閣諸島を領有する我が国が何故にこれをとめることが出来なかったのでしょう。加えて、
阻止できなかったなら何故直ちに直ぐ隣にガス田を開発し、国際法が認める我が国の権利を行使し、これに中国に
が異を唱えたら直ちに世界に抗議し、世界に向けて中国のデタラメさをアピールしなかったのですか(踏み越える中
国船)。それが出来ないのは何故ですか? 政府に祖国を守る断固たる意思がないからです。国民にその決意がな
いからです。平和裡に尖閣諸島の問題を解決するには、国民の大変な覚悟が必用不可欠なのです。今の状況で、
この問題を解決するものは「思いやり」でも「優しさ」でもありません。

 竹島はどうなっていますか? 竹島問題は日本の無策、事なかれ主義の結果です。北朝鮮による拉致事件はどう
でしたか? 政府の事なかれ主義により国民の生命が脅かされているにもかかわらず、政府も役人も原状回復をす
る意思も策略もない。未だに誰も責任をとらない。こんな馬鹿げた政府を許す国は世界のどこにもありません。私たち
はそういう政府と外務省を抱えているのです。かつて政府は国民同胞の命より、国交正常化を優先し、拉致被害者
の家族に必要以上の声を出すなと言ってきました。たった10名のことで国交正常化を止められないと家族に言って
いるのです。何という非情な言葉でしょう。役人どもは何を守ろうというのでしょう。

 他国に家族を拉致され、助ける手段がなく、外務省に助けを求めた人間にどうしてこんなことが言えるのですか。他
国から国民の生命と安全を守るのは外務省の仕事です。政府の仕事です。こんな政府の言動をそのまま追認してい
たのでは、日本国を守る事は出来ません。このままでは両国民の猜疑心と不信は高まるばかりで、いつか火がつ
き、日中間の戦争に発展することは余りに明らかです。日本国の領土は政府だけのものではありません。我々国民
のものであります。我々国民には祖国を守る義務と責任があると同時に、守る権利もあるのです。


(6) 真の平和は平等世界実現以外にない
 中国に対しては、「日本と共にアジアの復興に貢献し、真の平等世界を実現することで中国の安全と平和と発展を
図る以外に道はない」とはっきりと要求すべきです。尖閣諸島も日本の領有権を認める以外の選択を許してはならな
いのです。尖閣諸島の領有を認めないなら日中間の友好は不可能である。それを言葉ではなく、行動で示すべきで
す。中国政府が尖閣諸島を占領しようとするなら我が国はいかなる処置も取ることを伝えるべきです。そのギリギリ
の選択を突きつけないならば、彼らは尖閣諸島領有の意思を捨てません。


(7) 最も有効な対策は
 国際法上その国の領有権が最も大きく認められるものはその領有権主張に法的根拠があり、同時に主権が現に
行使されていることです。自衛隊の駐屯もそうですが、中でも国民がそこに住み経済活動が行われていることがもっ
とも大きいものなのです。普通の国ならあきらめていますが、相手は中国です。決してあきらめません。でも今ならま
だ間に合います。日本が断固たる防衛の覚悟を決意し行動したならば中国も台湾も渋々でも納得せざるを得ませ
ん。戦争などの行動はとれなくなります。

 今日本がやるべき行動は、尖閣諸島に自衛隊基地を設けること。沖縄に自衛隊を集中すること。民間の開発チー
ムを作り尖閣諸島を日本の経済圏に組み入れること。漁港を設け漁場を開発し開発し自衛隊が漁猟の安全を守るこ
と。ヨットハーバーを作り将来は世界規模の大会にすることを前提にヨットの定期的国内大会を始めること。中国の艦
船が発砲してくることを前提に日中中間線の日本側の範囲に油田とガス田の開発をすることなどです。

 これらは国際法上認められた我が国の権利です。その当然の権利を断固行使する。ただそれだけです。今まで独
立国家としての当然の権利を行使してこなかった。それが尖閣問題を複雑にしているのです。

 日本政府は政経分離にこだわってはいけない。基本は政治優先です。日本の政経分離、それは何もしないことの
言い訳でした。相手の中国政府は全てが政治優先です。彼らが目指しているのは近代国家でも正義でも世界秩序
でもなく、大中国の建設(参考:中国境界変遷図)だと考えるべきてです。目標が世界の国とは全く違うのです。そこ
を知らなかったら日中台は互恵平等の外交関係を結べません。国土を守る強い意志と力を持つ日本が存在して初め
て東シナ海に秩序が維持され互恵平等が成立すると考えるべきです。

 今まで沖縄に置かれた航空自衛隊の戦闘機はF4ファントムでした。これは30年以上前のものです。中国の持つ
戦闘機の3代下です。これが日本政府の実態です。政府の尖閣にかける意志を疑わない国民の方がどうかしていま
す。中国からすれば日本は尖閣諸島を本気で守る意思はないとしか考えられません。政府・外務省のこういった無
知と事なかれ主義が、日中・日台の国民間に疑いと怒りを生じさせ、それは更に高まり、爆発の危険性すら感じさせ
ているのです。


(7) 今が最後の機会

 尖閣諸島領有権問題が、日台・日中の武力を伴う紛争に発展しないようにするには、このままでは尖閣諸島は中
国により侵略されるという危機意識を持って、今の内に本気で手を打っておくことです。このままでは、何かきっかけ
があればもう誰も収められなくなります。日本が起こさなくても、中国が起こすのです。そうなれば主導権は中国にあ
り世界も黙認するでしょう。・そういう中国の覇権主義は阻止する。それがアジアから戦争をなくす為に打つべき一つ
の政策です。

 私はこれが最後の機会と思っています。次の危機は彼らが本当に尖閣諸島を奪いに来る時だと考えております。
それは中国の資源の逼迫状況、及び台湾解放(侵略)政策、そして世界戦略と深く関わりがあります。

 私は両国が戦争という事態に陥る事がないように、日本政府が一日も早く断固たる決意で行動し、両国間の領土
問題を解決する必要があることを訴えるものです。それが出来るのは今である、今しかないというのが、私の考えで
あります。  
 (平成19年9月改訂)







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