尖閣諸島の領有権問題


外務省の尖閣諸島の領有権問題についての基本見解

                            1972.03.08発表 

 尖閣諸島は、明治十八年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない、単に
これが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、明治二十八年一月十
四日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入することとしたものである。
 同諸島は爾来歴史的に一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しており、明治二十八年五月発効の下
関条約第二条にもとづきわが国が清国より割譲を受けた台湾および彭湖諸島には含まれていない。
 したがって、サン・フランシスコ平和条約においても、尖閣諸島は、同条約第二条にもとづきわが国が放棄した領土
のうちには含まれず、第三条にもとづき南西諸島の一部としてアメリカ合衆国の施政下に置かれ、昨年六月十七日
署名の琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(沖縄返還協定)によりわが国に施政
権が返還された地域の中に含まれていまる。以上の事実は、わが国の領土としての尖閣諸島の地位を何よりも明
瞭に示すものである。
 なお、中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは、サン・フランシスコ平和条約第三条にもとづき米国
の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し、従来何等異議を唱えなかったことからも明らかであ
り、中華人民共和国政府の場合も台湾当局の場合も一九七〇年後半東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化
するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題とするに至ったものである。
 また、従来中華民国政府および中華人民共和国政府がいわゆる歴史的、地理的ないし地質的根拠等として挙げ
ている諸点はいずれも尖閣諸島に対する中国の領有権の主張を裏付けるに足る国際法上有効な論拠とはいえな
い。 


外務省・アジア 尖閣諸島の領有権についての基本見解 
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/

『戦後日本政治・外交データベース』
日中関係資料集
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/JPCH/19720308.O1J.html
[文書名] 尖閣諸島の領有権問題について(日本外務省)

「外交青書16号」,507−508頁.

原典:外務省アジア局中国課監修 『日中関係基本資料集 1970年−1992年』 P73 




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