尖閣諸島に4件賃借申請/愛国目的と中国誌 1B%24B@m3U%3DtEg%1B%28B&dbname=/data2/INDEX/NEWS&format=long&year=all&month=all&nextskip=& nexttop=&subid=10 る規則を施行したのを受け、日中間で領有権を争う尖閣諸島(中国名、釣魚島)に対する四件の賃借申請がこれまで に個人や団体から国家海洋局に提出された。賃借申請は、愛国意識に基づく行動で、商業開発の意図は薄いとい う。
【北京19日共同】中国広東省の週刊紙、南方週末(十七日号)は、日中間で領有権を争っている尖閣諸島(中国名、
釣魚島)について、中国の活動家や団体が中国国家海洋局に対し土地の借り上げを申請したと伝えた。
海洋局の担当者は同紙に「申請を受理し、規定に従い処理を進めている」と語った。
中国側は、日本政府が同諸島三島の民有地を借り上げたことに反発しており、これに対抗しようとの狙いのよう
だ。
中国政府は一日「無人島の保護と管理に関する規定」を施行、全国約六千の無人島を対象に開発・利用を希望す
る者は最長五十年間の借り上げが可能になった。これを受け、釣魚島については計四件の申請があったという。 [亜細亜NOW]/相原滋弘/平和祈るだけでなく行動を
このコラムも今月で四年目に入る。よくも続いているものだと驚いている。これからもよろしくお願いしたい。
さて、慰霊の日、私は沖縄からのニュースを見て沖縄の人々とともに平和の尊さを再度強く認識した。同日の全国
紙の政治面にはイラクへの自衛隊派兵問題のニュースが大きく扱われていたが、慰霊の日についてはわずかな報 道。そしてイラクへの自衛隊派兵問題が「平和」の問題ではなく「政治」の問題として語られていた。違和感がある。
小泉氏は自衛隊派兵の実現に忙しく、慰霊の日の式典には欠席した。またこの日、戦争を知らない国会議員たち
が日本は「専守防衛」の原則を放棄し、敵国へ攻撃ができるようにすべきだとの提言をしたという報道もあった。この 平和を求める沖縄と戦争をしたい東京の意識の差は問題だ。
東京は仮想敵国をつくりあげ、日本が危険である事をあおり、着々と戦争ができ、他国を攻撃できる国に日本を変
えつつある。その先頭に立っているのがポスト小泉の最大候補ともされる高官だ。彼が首相になれば確実に日本は 戦争をする国になる。沖縄はそのときどうするのか。戦争で都合が悪くなれば東京は沖縄に再度「集団自決」を迫る であろう。
沖縄は慰霊の日に祈るだけではなく、アジアと協力し沖縄自身の平和、日本の平和、世界の平和に責任ある行動
を取るべきだ。先週、尖閣諸島に再び中国と香港の活動家が上陸を試みた。領有権の問題はともかく、日本政府が とった話し合いを無視した尖閣諸島の「占領」はアジアに、日本は戦争へ向かっていると思われても致し方ないはず だ。 <2003年6月24日> 朝刊 1版 社会23面(火曜日) カラー
【北京23日共同】中国外務省の孔泉報道局長は二十三日、中国と香港の活動家が尖閣諸島(中国名・釣魚島)に
上陸しようとして、日本側に阻止された問題について「釣魚島と周辺の諸島は古来、中国固有の領土だ」との談話を 発表し、抗議活動を容認する姿勢を示した。
ただ、談話は中国の領有権の原則を繰り返しただけで、大陸の中国人が初めて参加した抗議活動への積極的な
支持や上陸を阻止した日本への強い抗議はなく、対日関係を重視する中国政府が政治問題化を極力避けようとする 意向が明確だ。
中国政府は日本との首脳往来の実現などに向け、友好ムードを高めようとしており、今回のような極端な行動が起
きることは望んでいなかったとみられるが、民族感情も絡む領土問題での活動であり、阻止することもできなかったよ うだ。 <2003年6月27日> 朝刊 1版 国際4面(金曜日) カラー
【北京26日共同】日本、中国、台湾の間で領有権争いが続いている尖閣諸島(中国名・釣魚島)に、漁船で上陸を
目指した中国人活動家グループのメンバーは二十六日、北京で「国際世論の関心を集め、(領有権を主張する)中国 人のメッセージを伝えることができ、目的は達成した」と語り、抗議活動は成功したとの認識を示した。 <2003年6月24日> 朝刊 1版 社会23面(火曜日) カラー
【台北23日共同】中央通信によると、台湾の内政部(内政省)当局者は二十三日、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の中
国領有権を主張する中国と香港の活動家グループが尖閣諸島近くに抗議船を出したことに関し「釣魚島が『中華民 国』(台湾)の領土であることに疑いはない」と述べた。 <2003年6月23日> 夕刊 1版 総合1面(月曜日) カラー
尖閣諸島(中国名・釣魚島)の中国領有権を主張する中国と香港の活動家グループが同諸島への上陸を目指して
いる件で、第十一管区海上保安本部は二十三日午前零時、警備対策本部を設置した。現場海域に巡視船や航空 機を派遣し、警戒態勢を敷いている。
同本部は同日午前八時四十六分、尖閣諸島の北西約六十五キロ沖を航行する抗議船を発見。午前十一時八分
現在、尖閣諸島の北西約二十六キロまで迫っている。
同本部は巡視船のマイクや無線で退去勧告を実施。抗議船が勧告に応じない場合は、領海侵犯確認と同時に、
立ち入り検査や進路阻止などの手段も辞さない構え。
抗議船は船体後部に中国の国旗を掲げ、垂れ幕なども積載しているという。
同活動家グループは上陸目的について、「日本政府が尖閣諸島の三島の民有地を借り上げたことなどに抗議する
ため」としている。
同諸島周辺で中国の領有権を主張する抗議活動は、一九九八年六月に香港などのグループが行って以来。
【台北27日共同】台湾内政部(内政省)の余政憲内政部長(内相)は二十七日、台湾のほか日本、中国が領有権を
主張している尖閣諸島(中国名・釣魚島)の地形や面積、経緯度などの詳細な測量を同部内で検討していることを明 らかにした。
同日付の台湾紙、中国時報は、内政部当局者の話として、人工衛星による測量を計画していると報道。これを受
け、余内政部長は台湾のテレビに「なお討論中」と計画の存在を認めた。
同紙によると、測量結果を基に当局作製の地図上の尖閣部分を更新するとともに、台湾の領有権をあらためて主
張する意向で、日本や中国との摩擦を招きそうだ。
同紙によると、台湾当局は最近、二百カイリの経済水域を設定することで尖閣の領有権を主張し、尖閣周辺での台
湾の漁業権を守る計画を立てたが、関係国との外交関係に配慮して見送った。
しかし、政権内部には「弱腰」との意見も根強く、領有権を国際社会に明示するという政治的意味を込めて測量する
アイデアが生まれた。
台湾の外交部(外務省)は今年一月、尖閣の三島の民有地を日本政府が借り上げたとの一部報道を受けて日本側
に懸念を伝えている。
台湾の行政院(内閣)は尖閣問題で(1)外交手段で処理(2)漁民の権益保護を優先的に考慮-などの四原則を示して
いる。 尖閣の測量を検討/国際社会に領有権明示/台湾
【台北27日共同】台湾内政部(内政省)の余政憲内政部長(内相)は二十七日、台湾のほか日本、中国が領有権を
主張している尖閣諸島(中国名・釣魚島)の地形や面積、経緯度などの詳細な測量を同部内で検討していることを明 らかにした。
同日付の台湾紙、中国時報は、内政部当局者の話として、人工衛星による測量を計画していると報道。これを受
け、余内政部長は台湾のテレビに「なお討論中」と計画の存在を認めた。
同紙によると、測量結果を基に当局作製の地図上の尖閣部分を更新するとともに、台湾の領有権をあらためて主
張する意向で、日本や中国との摩擦を招きそうだ。
同紙によると、台湾当局は最近、二百カイリの経済水域を設定することで尖閣の領有権を主張し、尖閣周辺での台
湾の漁業権を守る計画を立てたが、関係国との外交関係に配慮して見送った。
しかし、政権内部には「弱腰」との意見も根強く、領有権を国際社会に明示するという政治的意味を込めて測量する
アイデアが生まれた。
台湾の外交部(外務省)は今年一月、尖閣の三島の民有地を日本政府が借り上げたとの一部報道を受けて日本側
に懸念を伝えている。
台湾の行政院(内閣)は尖閣問題で(1)外交手段で処理(2)漁民の権益保護を優先的に考慮-などの四原則を示して
いる。
【東京】政府が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の民有地所有者との間で賃貸借契約を結んでいた問題で、同諸島の一
つである久場島(米軍提供施設の黄尾嶼射爆撃場)も、一九七二年から、政府が地主と賃借契約を結んでいたこと が、八日までに分かった。
政府は、尖閣諸島について、領有権を主張しており、その一環として復帰時から地主と契約し、国土として明確に
所有権を示そうとの意向があるとみられる。同諸島の領有権を主張する中国は、政府の民間地の借り上げに反発し ている。
久場島(八十七万四千平方メートル)は、石垣島の北北西約百五十キロにある無人島で、地主は一人。賃借契約を
結んでいる防衛施設庁によると、復帰時の七二年から二十年間の契約を結んだという。その間七八、八八、八九年 に所有者が代わったものの契約は引き継がれ、九二年に再び二十年間の賃借契約を結んでいる。
県の資料などによると同訓練場は、島全体が射爆撃場で、一九七九年以降は、訓練は行われていない。米軍は
尖閣諸島の領有権問題に配慮して同地域での訓練を実施していない。
同庁では、毎年賃料を地主に支払っているが、金額については、プライバシーの問題などから公表できないとして
いる。
尖閣諸島の五つの島のうち賃借契約を結んでいない大正島は国有地で、七二年、同じように米側に射爆撃場とし
て提供されている。
政府が尖閣諸島の魚釣島などの民有地に賃借権を設定していた問題で、米軍の射爆撃場になっている同諸島の
久場島についても所有者と二〇一二年までの賃借契約を結んでいたことが分かった。 <2003年1月7日> 朝刊 1版 総合3面(火曜日) カラー 尖閣借り上げ外務省に抗議/駐日中国大使
中国の武大偉駐日大使は六日午後、外務省を訪れ、日本政府が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の三島の民有地を借
り上げたことについて竹内行夫事務次官に「日本政府の一方的行為は不法かつ無効で受け入れられない」と抗議し た。
これに対して竹内次官は「尖閣諸島が日本固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いなく、現にわが国
は有効に支配している。申し入れの趣旨は受け入れられない」と強調。同時に「今般の措置で日中関係全体が損な われないよう、関係者の冷静な対処が重要だ」と述べた。 は五日未明、阿南惟茂駐中国日本大使を外務省に呼び「一方的行為は不法かつ無効であり受け入れられない」と 強く抗議、日本政府に是正を求めた。 るよう求める」と表現も強めて中国側の不満の強さを示した。 みが市民から寄せられるなど反日感情が徐々に高まっており、王次官の抗議も国民感情が背景にあるようだ。 える端緒をつくることをやめるよう求める」と主張。阿南大使は「尖閣諸島は日本固有の領土であり有効支配してい る。中国の主張は根拠がなく申し入れの趣旨を受け入れることはできない」と述べた。
【北京3日共同】日本政府が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の三島の民有地を借り上げた問題について中国外務省ア
ジア局の程永華副局長は三日、在中国日本大使館の隅丸優次公使を外務省に呼び「中国の主権を損なう行為に不 満を表明する」と公式に抗議した。
三日付の中国各紙がこの問題を報道し、香港の民間団体が日本総領事館前で抗議行動をするなど日本への反発
が広がっていることを受けた措置とみられ、副局長は「日本側がいかなる一方的な行動をとろうともすべて無効であ る」と強調した。
尖閣諸島問題は領有権が絡むだけに中国としても譲歩の余地はなく、日中間の厳しい対立に発展する恐れもあ
る。
日本政府による借り上げが三日、明らかになった尖閣諸島。近海で操業する漁民や周辺自治体の首長からは「国
土を守るのは当然」と評価する一方で、「台湾への友好の思いが台無しにならないか」との懸念も根強い。中国や台 湾との間で領有権をめぐって揺れる島の現状に、関係者の反応も複雑だ。
「尖閣諸島は日本に領有権があり、国が領土を守るのは当然だ」。与那国町の尾辻吉兼町長は、政府の対応を冷
静に受け止める。台湾花蓮市と姉妹都市の関係にあるが「友好交流と領有権は別の問題」ときっぱり。
同町漁協の前原栄勝組合長は「現時点で、漁業面での支障は出ていない」というが、「万が一のことがあれば被
害を受けるのは私たち町民。町民を守る方に国は力を入れてほしい」と注文した。
一九九七年、魚釣島に上陸した仲間均石垣市議は「個人で領土・領海は守ることはできない。国が借り上げて対
応するべきだ」と主張。その上で「議員には行政区域を調査する権限がある。(借り上げは)同諸島への上陸を拒否す る理由にはならない」との立場だ。一方、同市の宮良操市議は「日本の領土と確信しているが、時間をかけて関係国 で解決するべきだ。政府の行動には勇み足の感もある」と慎重な姿勢。「台湾とは友好関係を築いていたし、市内に は台湾出身者も多い。石垣の経済発展の面からも、国が前面に出て問題が大きくなるのは好ましくない」と話した。
沖縄観光コンベンションビューロー台北事務所によると、台湾や中国政府が反発しているとの新聞報道はあるが、
街は平穏で、目立った抗議活動などはないという。 <2003年1月3日> 朝刊 1版 総合1面(金曜日) カラー
日本政府が、中国、台湾との領有権問題がある尖閣諸島(中国名・釣魚島)の民有地所有者との間で賃借契約を
結んでいたことが二日、明らかになった。(7面に関連) 政府筋は「固有の領土である尖閣諸島について毅然(きぜん) たる態度を示すためには、借り上げた方が政府としてきちんと対応できる」と説明している。
だが台湾外交部(外務省)が日本側に事実関係の確認を求めているほか、中国外務省があらためて領有権を主
張。香港の民間団体が日本総領事館にデモをするなど反響が出ており、国際的に波紋が広がりそうだ。政府筋によ ると、同諸島の魚釣島など三島の民有地を対象に、賃借契約を結んでおり、昨年四月から今年三月までの一年間に ついては、計約二千二百万円で契約したという。
尖閣諸島をめぐっては、一九九七年五月に当時の新進党国会議員が上陸し、中国側が抗議。さらに同議員は九
月にも上陸を試みたが、この際には海上保安庁の警戒が厳しいことを理由に挙げて断念、政府の姿勢を批判した経 緯がある。政府はこうしたトラブルを受けて内部で対応を検討。民有地を借り上げることにより、「固有の領土」との政 府の明確な立場を示すことにしたという。
これについて外務省筋は「国土の有効利用」の観点から契約したと説明しているが、転売などを防ぎ、管理を厳格
にする狙いもあるとみられる。
石垣市の大浜長照市長は「初めて聞く話で驚いている。(島の)所有権は国内の法律で扱うべきもので、今まで個
人が所有していても同じだと思う」と指摘。その上で「私たちは台湾とも中国とも市民レベルで平和、友好、親善の交 流を続けている。(借り上げによって)国が前面に出て緊張状態が起こるようなことになってはならない」と懸念した。
二十日行われた研討会の中で、李登輝前総統は「釣魚台(尖閣諸島)は日本の領土であり、台湾にあるのは漁業
権のみ」と再び主張した。
李前総統の主張によると、一九七〇年に海底油田説が浮上してからこの島をめぐる争いが始まった。清朝が「台
湾」を日本に譲渡した時、釣魚台はその範囲に含まれず、当時の地図を見ても明らか。釣魚台はもともと琉球王国中 山王の土地であり、琉球王国は中国明朝の一部ではない。琉球は現在日本の県であるから、どこに領土権がある かは明らかだ、という。また「奇麗な奥さまを見た途端、『私の家内です』と主張するようなものだ」と台湾領土を主張 する反対派を非難した。(10月21日)
李登輝前総統が先日、「釣魚台(尖閣諸島)は日本の領土」と発言した問題で、領主権を主張する反対派の議員ら
は立法院前で抗議し、その後李前総統の住む翠山荘前で「売国奴、岩里政男よ!日本へ帰れ」とシュプレッヒコール を浴びせた。
さらに李前総統に見立てた人形に火をつけ焼き払った。李前総統は抗議行動を避けるように帰宅したが、自ら指揮
する台湾団結聯盟の黄主文主席に電話で、「事実を話しただけ」と述べ、反対派の抗議行動に対しては、「前国家元 首にこのような無礼な態度をとるとは何と話のわからない人たちだ」と胸の痛みを打ち明けたという。(※岩里政男は 李氏の日本名)(9月27日) <2002年9月27日> 朝刊 1版 社会27面(金曜日) カラー
台湾の李登輝前総統が沖縄タイムスのインタビューで「尖閣諸島(中国名・釣魚島)は日本の領土」と明言した件
で、二十六日付台湾の主要各紙は、李氏発言を批判した。
野党の国民党機関紙・中央日報は社説で「尖閣は日本の領土なのか!」の見出しを掲げ、「李氏は台湾人の顔をし
た日本人だ。これが"台湾の父"の本当の姿だ。台湾の主体性はいったいどこにあるのか」とした。
また聯合晩報は、台北の立法院前で愛国団体のメンバーが李氏の顔を書いた人形を殴って李氏発言に対して抗
議。香港では台湾代表事務所に反対派が抗議文を手渡した上で、さらに強い抗議行動あり得ると伝えた-と報じ た。
中国時報は、李氏が六年前に日本の関係者と会談した際「尖閣は明朝以来、台湾漁民の伝統的な漁業海域。尖
閣の漁業問題は平和的に解決したい」と発言したとし、彼はこの立場(発言)を忘れて今回の領土発言をしている-と 強調した。
一方、香港の邦字紙「香港ポスト」編集部によると、香港の主要紙十紙余りも李氏の発言を報道、「売国」行為など
と李氏の日本寄りの姿勢に批判が集中した。
中国政府に近い経済紙「香港商報」は一面特集で報道。李氏の顔に日の丸の鉢巻きを描いた写真を掲載し、李氏
を非難した。労働団体の幹部は「売国的な行為。歴史的にも釣魚島は中国の領土だ」と主張した。一九九六年に尖 閣諸島に上陸した活動家も「李氏は、中国や台湾を軽んじている」とした。
ほかの主要紙も、李氏の日本留学経験を挙げて、政治姿勢に疑問を投げかけた。
<2002年9月26日> 朝刊 1版 総合1面(木曜日) カラー
【台北25日共同】中央通信によると、台湾の外交部(外務省)当局者は二十五日、李登輝・前総統が沖縄タイムス
のインタビューで、尖閣諸島(中国名・釣魚島)は日本の領土と明言したことに対し、「国際法の角度から見て、釣魚 島は中華民国(台湾)の管轄地区であり、妥協できない」と反論した。
中国との統一に前向きな台湾の野党、新党の郁慕明主席は同日、李氏の発言を「売国」と非難するとともに「将
来、釣魚島が中華民国か中国の領土になることはあっても、絶対に日本の領土とはならない」と強調。新党支持者 が李氏の発言に反発し、抗議行動を行う可能性を示唆した。 <2002年9月24日> 朝刊 1版 総合6面(火曜日) カラー 1B%24B@m3U%3DtEg%1B%28B&dbname=/data2/INDEX/NEWS&format=long&year=2002&month=9&nextskip=& nexttop=&subid=3
本企画は「アジアからの視点」を求めて、十六日に台湾前総統の李登輝へインタビューを試みた。前総統の沖縄に
対する関心は予想していたより強く、総統を退いた今も経済協力への意欲を示していた。また、尖閣諸島の領土問 題にも言及。初めて「沖縄・日本の領土」と明言した。以下は、インタビューの主な内容である。
よかった「日本帰属」
琉球の帰属問題について、私の考えは非常にたん白である。結論は「日本に帰属してよかった」と思う。小学生の
ときに学んだ記憶だと、たしか琉球処分は一八七二(明治五)年から始まる。歴史的に複雑な経緯はあるが、現実的 な側面から見ると、中国文化の多少の影響はあったとしても、やはり、沖縄独特の地方的色彩が残っているように感 じる。
沖縄の人々のオリジナリティーを考えた場合、「招け」(受け入れること)にある。中国の冊封支配とも関係しているよ
うに思う。また、本土復帰後の沖縄について言えば、沖縄の人々が「琉球民族」を主張しても、少しもおかしくない。 一つの国が、単一民族から構成されるということは大変難しい。一国家が、単一民族である理由は何一つない。異 なったオリジナリティーで、異なったことを実行することが、また国を豊かにする。
台湾でも「台湾人意識」が、日増しに目立ってきている。これも構わない。重要なことは、沖縄の帰属・復帰した日
本が「民主主義の国」であることにつきる。普遍的な意味を問えば、共産主義には「人民の考え」がない。自由・民主 主義と共産主義を区別して考えなければならない。
根拠欠く中国の主張
尖閣諸島の領土は、沖縄に所属しており、結局日本の領土である。中国が、いくら領土権を主張しても証拠がな
い。国際法的にみて、何に依拠するのかが明確でない。国際法的な根拠「中国の領土権」があって、第二に「兵隊 が駐屯した事実」がないと、領土権をうんぬんする資格はない。
過去の、いわゆる「国共合作」の事実も知っている。香港の工作員が蘇澳(スオウ)の漁民を扇動していた。漁民が
騒ぎ立てたとき、私は軍艦を出動させ阻止した。
それよりも、台湾の漁民にとって、もっと重要な問題に漁業権がある。戦前の日本の国会は、尖閣諸島と与那国、
基隆(キールン)の漁業権を台湾に譲っている。戦後になって、日本政府は何も言ってこない。真剣に考えてほしい。
台湾を大切にしたい
台湾の歴史は、中国との関係をどのぐらい持っているかと言えば、案外と短い。国民党政府が、さかんに中国との
歴史の共通性を強調してきたが、私からみれば、そんなに長くない。台湾は「主のいない国」であった。沖縄もそうで はなかったのかな(?)。明朝時代(康熙帝)は「禁海政策」をとっていたから、大陸から渡ってきた人は男ばかりだっ た。
その当時、先住民が十族いた。タイアル、アミ、カクラン、平埔(ヘイホ)などである。その前はもっと多く、詳しく記憶
していないが、二十族近くいたのではないかと思う。最も多かったのは平埔族だった。いまはすべて姿を消している。 結局、混血化してしまった。だが、先住民族の文化は残されており、その文化はウソをつかない。
私の先祖は福建省永定県の客家出身だが、出自についてはあまり興味を持っていない。いま住んでいる、この台
湾を大切にしている。中華思想や中国文化に対して、私は批判的である。それは「反省しない文化」であるからだ。 司馬遷は『史記』を記しているが、「皇帝の歴史」を編さんしたにすぎない。
孫文の「三民主義」の理念は評価しているが、実践がなかった。共産主義になっても「人民の歴史」になっていな
い。台湾に国民党がやってきたとき、大陸同様に選挙は行われなかった。蒋経国の亡き後、総統に就任した。最終 的に「動員戡乱時期臨時条款」(戒厳令)を捨て、「中国は中国」「台湾は台湾」を宣言した。
=敬称略=(多和田真助 編集委員)
李登輝 り とうき 台湾総合研究所名誉会長。1923年台北県生まれ。43年京都帝国大学農業経済学科入学。46
年台湾に帰台、台湾大学に編入学。49年同大学卒業。53年米アイオワ州立大学・大学院修士課程修了。65年米コ ーネル大学・大学院博士課程入学。68年同大学・博士号取得。翌年帰台、台湾大学助教授兼農復会顧問。78年台 北市長。88年蒋経国総統死去により総統昇任。90年第8期総統。96年第9期総統(初代民選)。2000年総統退任。 主著『李登輝 台湾の主張』。ほか論文多数。
本連載・特別編は火・水曜日に掲載します。
<2002年9月22日> 朝刊 1版 総合1面(日曜日) カラー 1B%24B@m3U%3DtEg%1B%28B&dbname=/data2/INDEX/NEWS&format=long&year=2002&month=9&nextskip=& nexttop=&subid=4
▼これまで、台湾出身者のほとんどは「沖縄を日本だとは思っていない」と異口同音に話していた。なかでも象徴的
なのは一九九五年、台湾の警備艇が与那国で領海侵犯した事件で、日本の外務省にあたる台湾外交部が出したコ メントだ
▼「沖縄を日本の領土と認めていないため、事実であっても領海侵犯には当たらない」と台湾紙に表明。本紙も配信
を得て朝刊一面のトップを飾った。当時の台湾総統は李氏だったのである
▼二年前、シンポジウムの取材で訪台した際、李氏や就任したばかりの陳水扁総統に会えた。沖縄問題を尋ねよう
としたが、「政治的な質問はやめて」と台湾側にとめられたため切り出せず"消化不良"となった
▼しかし、陳氏のブレーンからもこれまでと同じように「危険な大中華思想」のにおいがした。同行していた作家の大
城立裕氏は学生時代を大陸で過ごした中国通だが、同様な指摘をしたのが印象深く残っている
▼李氏は既に政治の一線を退いている。とはいえ、今回の発言は、日中台の今後に波紋を投じそうだ。なかでも、故
-小平氏の棚上げ発言で沈静化した尖閣問題にひと波乱あるかもしれない。その時こそ、沖縄の果たすべき役割が 問われるのである。(福島輝一) <2002年9月19日> 朝刊 1版 総合1面(木曜日) カラー
【台湾台北市=玉寄興也】台湾の李登輝前総統(79)は十六日、台北市内で本紙の企画「沖縄の海図」(担当・多和
田真助編集委員)の単独インタビューに応じた。李氏は一貫して沖縄問題に強い関心を示し、「沖縄は日本に帰属し てよかったと思う。財政依存に頼るだけでなく、沖縄全体がもっと自主性(主体的・自立的)を発揮すべきだ」とのスタ ンスを促すとともに、在沖米軍基地は「日本にとっての生命線であり、アジアの安定にとって非常に重要」との認識を 示した。
李氏は台湾、中国、沖縄について熱っぽく語り掛け、「早い時期に沖縄を訪問し、台湾と沖縄の協力関係を考えた
い」との希望を語った。
その具体例として、与那国島と台湾の間の海流を利用した発電所構想を李氏のシンクタンク「台湾総合研究院」で
研究中だと話した。
また、尖閣諸島の領土問題について「中国が領土だと主張するのは、石油埋蔵の問題があったからだ。だが、同
諸島には軍隊が駐留しているわけでもない。尖閣は明らかに日本の領土」と断言。「香港の人に扇動された台湾漁 民が騒いでいたにすぎない」と強調した。
その上で重要な問題は戦前、日本政府と台湾漁民との間で交わされた同諸島の漁業権だ-として「日本側は漁民
の要求に真剣に向き合ってほしい」と期待した。
与那国島上空に設定されている台湾の防空識別圏については「総統就任時、軍に十分注意するよう言った」と述
べるにとどまった。
総統時に提唱した沖縄への十億ドル投資計画については、法人税率が高すぎて計画は既に頓挫している-と明か
した。
李氏は二〇〇〇年に総統を退任。現在、台湾総合研究院名誉会長を務めている。
なお、インタビューの詳細は「沖縄の海図」で紹介する。
(写図説明)本紙の単独インタビューに応じる台湾の李登輝前総統(手前右は多和田本紙編集委員)=台北市士林区・
外双渓の官舎で
与那国島の西崎の岬は、群青色の深い海を隔てて台湾までわずか百十キロの地点にある。高台には「日本国最
西端之地」と刻まれた石碑が建ち、空気が澄んだ日には、高い山々の連なる台湾が目前に迫る。
「まったく情報がないから、何が何だか分からなかった」。一九九六年三月八日、中国が台湾周辺にミサイル数発
を発射して、一触即発の緊張が高まった。一発は国境の島、与那国の北約六十キロの海上に落ちた。
人口約千九百人の当時の島の町長、入仲誠三(71)は当惑していた。漁師は海に出るのをやめた。役場に問い合
わせが殺到するのに、テレビのニュース以外、何も分からない。
「そのころ、小さな地震が一、二回起きた。ミサイルが落ちたかと騒ぐほど緊張していた」
事件は、これにとどまらなかった。中国に対抗して台湾軍は実弾射撃の訓練海域を北へ移動した。そのため、高級
魚が捕れる「スオウノ瀬」「アイノ瀬」など良好な漁場に、船を出せなくなったのだ。
漁協は「生活基盤が根底から破壊される」と強く抗議し、県も政府に早期解決を要請した。ところが、約七カ月が過
ぎても状況は一向に改善されない。
外務省要請も無駄
「らちが明かない。自分が直接行くしかない」
外務省にいくら要請しても無駄だった。副知事だった吉元政矩(65)はひそかに、羽田空港から台湾へ飛んだ。
九六年十二月。台北市街地の中心にそびえる瀟洒(しょうしゃ)な赤れんがの台湾総統府に案内された。
天井が高く、厚いじゅうたんが敷き詰められた総統応接室。中華民国建国の父、孫文の肖像画が見下ろす中、長
身の李登輝総統(当時)が笑顔で現れ、吉元の手を強く握りしめた。
吉元は、率直に切り出した。「与那国島沖の軍事演習を中止してほしい。漁民が出漁できないで困っている」。国と
国との外交ではない。外交辞令や駆け引きは不要だった。
ピシッと背筋を伸ばして座る李総統には、政治家特有のギラギラした印象がなかった。会話は弾んだ。
「確か、吉元さんは与那国出身でしたね」。総統は、大田昌秀知事の参謀として力を発揮していた吉元の出身地
を、流ちょうな日本語で言い当ててみせた。
「育ったのは台湾です」「どこですか?」。「基隆です。敗戦で、蘇澳から船で与那国に帰りました」
軍事演習について李総統は「自分は知らない。調べてみる」と秘書官に確認させた後「その通りだった。検討しよ
う」と答えた。驚くほどの即答だった。
とっさに、吉元は「いや、検討では困ります」と言い返していた。自らの県議会答弁を振り返っても「検討」は「しな
い」という意味だった。
一瞬、表情を曇らせた総統は、反論の真意にすぐに気付いた。「いや、わたしの言う検討は、日本の"検討"ではあ
りません」と言い放つと、部屋は笑い声に包まれた。
翌日、演習域を南下させるよう総統が指示したと、吉元が泊まる台北市内のホテルに連絡が入った。
中台危機から六年。初めて秘話を明かす吉元は「もう国境うんぬんを言う時代じゃない。グローバル化が進む国際
社会では地方は地方で、国とは違うレベルで交流していくべきだ」と強調する。
副知事時代、吉元は沖縄と台湾、中国福建省を結ぶ蓬莱(ほうらい)経済圏構想などを推進した。政府との協議の
場では、沖縄が上で北海道が下の地図を提出し、日本列島さえ逆さまにして驚かせた。発想を逆転させ、沖縄を東 アジアの中心にしたい。そんな熱い思いからだった。
親近感にも安保
石垣島からフェリーに揺られ約七時間、台湾の北の玄関口、基隆港に到着する。街の図書館で、琉球大に三年間
留学して三月末に帰国したばかりの駱淑蓉(31)に会った。窓越しにタンカーや軍艦が停泊する港を眺めながら、駱は 「友達も付き合いやすいし、知らないおじさん、おばさんも声をかけてくる。市場や街並みも台湾に近いかも」と、沖縄 を懐かしんだ。
沖縄県の台湾近現代史研究家、又吉盛清(60)も「東京の知人は、なかなか心を開かない。逆に、台湾では初めて
会ったのに、もう長年の知り合いのように仲良くなれる」と、台湾への親近感を漏らす。
沖縄と台湾は、国境を越えて「隣の島」と親しみを込めて呼び合う。しかし、中国との緊張が続く台湾では、沖縄と
の関係も甘いものばかりではない。
「確かに、李(登輝)さんは日本が大好き。日本を完全な外国と思ってないほど親日だから…」
台北市内の台湾独立建国連盟事務所。吉元直訴のエピソードについて感想を求めると、しばし笑いながら答えて
いた黄昭堂総統府国策顧問は、途中から急に顔を引き締めた。
「沖縄は近いから親近感もある。でも、台湾政府にとって沖縄が重要なのは、基地が集中して日米安保の要石だ
から。安保の範囲には台湾も入る…」
その熱い語り口は、与那国島にいつまた押し寄せるかもしれない厳しい国際政治の大波を予感させた。(敬称略、
文・渕野新一、写真・菅谷洋司、イラスト・田中伊津子)
[メモ]
1995年6月、台湾の民主化を進める李登輝総統による非公式訪米をきっかけに、中国が軍事的な圧力や非難キャ
ンペーンを展開した。さらに、96年3月の台湾初の総統直接選挙を前に、台湾の独立宣言を恐れる中国は李氏を「独 立派」と非難し、台湾周辺の海域2カ所へ向けてミサイル発射訓練を実施するなど、軍事的圧力を加えた。
米国は「無謀な挑発行為」と批判し、空母インディペンデンスなどを台湾の近海へ急派し、中国をけん制した。選挙
で勝利した李氏は、中国側を挑発する「独立宣言」はせず、当面の危機は去った。
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